暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

4月12日:近況

2020-01-08 | はじめに
マシなものカテゴリの2016~2017を更新しました。
履歴を見返せば呆れるほど数が少なく
笑ってしまいますね。笑い事ではないのですが。

ちょうどこの時は転居、鳥の子育て、転職が重なり
趣味も加速した激動の一年でした。
真人間になれるかもしれないと、
希望を抱いた時期でもありました。
人は生きがいを持ちさえすれば、
耐えて耐えて耐え抜けば、
いかなる苦難をも乗り越えられる、

かも
しれない
と。

幻想ですね。
人混みはますます嫌いになっている気がしますし、
夜景を見て怯えて泣いたことも数知れず。
でも何となく生きられるのが現代社会です。
ああ!なんて素晴らしい世界!

諸事情により脳が昔にたちかえっているような気がするので、
今のうちにもういっこ詩を書きましょうね。
読んでくださる人、いつもありがとうございます。
コメント (8)

詩日記を始めるにあたって

2020-01-01 | はじめに
鶏卵と申します。

この暇人詩日記は、ひたすらに節操もなく
詩のみを展開していく所です。
幾年も、推敲を一切していないものを載せてきたため記事数がそこそこ膨大です。
カテゴリ別に閲覧されるといいかもしれません。
カテゴリの解説を掲載します。

年代別:該当年で比較的マシなものの自選集。ただし夢カテゴリ内は自選除外
暗い:救いを特に考えず書いたもの
明るい:救いがありそうなもの
かなしい:かなしさを糧に書いたもの
あたたかい:優しいきもちで書いたもの
つめたい:全員殺すきもちで書いたもの
狂おしい:猟奇的描写の激しいもの
錯乱:情緒不安定の境地で書き散らかしたもの
夢:実際に見た夢の記録、脚色
心から:心から思ったこと
自動筆記:自動筆記

となっています。
カテゴリ詐欺と思われる内容が多々あるでしょうが、
私の中ではそういうことになっているのでクレームは受け付けません。

主にはやや暗めの詩が多く、
科学や数学の世界が入ることもあり、
少なからず人体の部位が表現として使われます。
グロテスクではないと思っているのですが
閲覧の際には今一度お気をつけ下さい。

もし私の詩を気に入られた際には
名無しでも一言でも評価をいただけると
喜びます。
批判も受付中。

コメント及び
トラックバック、
ブックマーク等は
お気軽にどうぞ。
コメント (10)

不眠

2019-07-22 | 自動筆記
吐き気がするほど疲れている
じっとり濡れたシーツを握り
待てども鐘は聞こえてこない
瞼のうらでぎゅるぎゅる蠢く
けばけばしい芋虫を潰せたら

(骨はまるで鉛だし)
(肉はいったん挽いて戻されたんだ)
(詰め物の鳥)
(つくねの焼き鳥)

消えた芋虫、増える梯子
階段を登れど上がりもせずに
だらだらと転がり落ちていく
奈落の底に落ちてしまえば
そこが楽園と呼べるはず

(どんなオチをつけるつもりだった)
(何を考えていた)
(何しろ脳みそが足の下まで)
(攪拌されたものだから)

明日は何をすべき
(あれとあれとあれ、あとあれ)
(まず起きること)
明後日は何をすべき
(その前に眠ること)
明明後日は
その次は
その次の次の次の次の次
(寝て起きて寝て起きて寝て起きて)
生きる手順:
目を開ける。手を動かす。時計を見る。二度寝をする。また目を開ける。目覚ましを止める。足を動かす。立つ。歩く。下着を下ろす。排泄をする。流す。コップをとる。水をひねる。うがいをする。コップをかける。はぶらしをとる。はみがきをする。うがいをする。重複に気付く。間違った。間違った。もうわからない。何もわからない。いいや大丈夫。巻き戻そう。
うがいをする。はみがきをする。顔を洗う。ごはんはいつ食べる。今か。後か。もっと前だったろうか。ごはんを食べる。覚えているうちに。思い出している。そのうちに時間が来る。家を出る。歩く。歩く。歩く。人を縫って。人を見送って。たどり着く。仕事をする。鏡を見る。化粧を忘れている。巻き戻そう。
顔を洗う。化粧をする。いや。巻き戻せない。仕事をしているのだから。会話をする。話をする。ひとと。話を。疲れている。鼓動が増える。最近自覚したことなのだが、いつからか会話をする際におのれの首に手を添える癖がついていた。添えるというより、力を込めれば絞められるような形に。首のカーブに沿って自ら手を添えている。あなたと会話をすることはまるで首を絞められているようです。
首を絞める。解放する。解放される。帰る。ごはんを食べることを忘れていた。巻き戻せないのでそのままにする。風呂に入る。そして目を閉じる。
目を開ける。
繰り返しているはずのことを、
(なぜ繰り返すことができず)
私は
(さも真っ当そうな顔をして)
お腹がすいた。

明日は何をすべきだろう
今日すべきことさえできないのに
明日のことを考えて
(紛れ込んでいるのか)
明後日のことを考えて
擦れ合う袖の数を憂いては
(こそこそ隠れている)
芋虫がひとりでに消えるのを願っている
(もう芋虫は)
消えた、芋虫は消えた
欠けた梯子を転がり登っている
挽き肉をぽろぽろこぼして
奈落はきっとあと少し
底に広がる楽園によって
ヒトの生活を許されるんだから
コメント

わたしだけの虹

2019-07-22 | 錯乱
健やかに生きる君よ
君に綺麗なものだけを
見せていたいと思うのは傲慢か
ガラス玉のその心を
汚さずにいたいと思うのは独善か
純粋に生きている君よ
跳ねた泥さえ許したくない
泥を作ったそいつを殺して
ついた血糊を洗うのは私
そうして護っていきたいと
心から願うのは欺瞞だろうか

澄んだガラスは光を通す
きらきらとプリズムを乱反射させて
新雪を汚したがる輩は君を
穢す喜びの贄にしたがるだろう
私は君を育むためなら
いくらでもいくらでも骨身を穢そう
その虹色に輝くスクリーンを
少しでも長く見ていられるのなら
もしそのためにほかの生き物
すべてを殺さねばならないのなら
私はそれらを滅ぼしてやりたい
そして最後に残ったいちばんおおきな
穢れをこの手で消し去ってやりたい
健やかに生きる君よ
はらはらと落ちる涙はさぞや
美しく私の肌に落ちるだろう
君にかかる虹を間近で見るために
穢れない君を生かしておきたい
穢れなく生きる君を保たせてやりたい
私の望む君の姿だけを
見ながら死んでしまいたい
曇ってしまったガラス玉を
磨く術など知らないのだから
コメント

生き埋めの墓地

2019-07-08 | つめたい
ここは歯車の墓場です
とはいえ我々は生きている
あなたも連れて来られたのですね
落伍した気分はどうですか

何をすべきかと問いたいのでしょう
何もしなくても良いのです
たくさん働いて来られたのですね
ここはとても楽な場所ですよ

だらだらと余生を消費しても
誰も何も言いません
だって工場長が許してくれたのです
私たちだって生きているのだからと
ずいぶん冷たい目をしておられますね
けれどもうあなたも私たちと
同じ捨てられた欠陥品に過ぎない
動かない歯車は使えませんから
あなたは役立たずの楽園にいます

彼は事故で歯が欠けた物
彼女は隣の歯車と噛み合わなかった物
私は作り出されたその時から
生産ラインに弾かれた物

働いてはいけません
遊んでいてもいけません
私たちはただ生きることを
許されているに過ぎないのです

良かったじゃありませんか
あなたの余生は三十年
私の余生は八十年
生きていていいのです
生きていていいのですよ
どれだけ削れて壊れても
どれだけ欠けて不揃いでも
生きていればいいのです
呼吸さえしていればいいのです
楽しいとか辛いとかそんなもの
墓場に持ち込む必要はない

生きていればいいのです
生きていなければならないのです
いっそ鉄屑にして欲しいと
誰も願わなかったとお思いですか

ここは歯車の墓場です
おめでとう、ようこそ、楽園へ
落伍した気分はどうですか
何ともないと答えなさい
コメント