暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

just them

2020-12-15 | 暗い
ぼくはなんでもないいきもの
まっくらやみでもぞもぞしている
なーんでもない
なんでもない
あかるくなったらめがさめて
私は私になるのだろうか

恐れはあなたのまぶたを塞ぎ
怯えは私のまぶたを開く
光は全てをまっすぐに照らし
彼らの輪郭を浮かばせる
けれどばつんと灯りを落とせば
ぼくもきみもなにもかも

なーんにもない
なんにもない
だれでもなにでもなんでもない
きみがいくらさけぼうとも
きみがいくつきずつこうとも
ぼくがどれほどねむろうとも

ときどきおちて時々点いて
消えては浮かぶぼくらストロボ
今は私 それともぼく
あなたはいつもあなたでいる
証明するだけの材料もなければ
おそれのまえではおんなじこと

ひかりはあなたのめだまをつぶし
眠りはあなたそのものを殺す
なーんともない
なんともない
ぼくはなんでもないいきもの
だからきみらはどうでもいい