暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

2013-12-04 | 暗い
わたしをもたらしたのはあなたでなくとも
わたしをたしかめたのはあなたによるもの

「唱えなさい、唱える志を忘れるほどに」
「行動は言葉から始まり、言葉は行動に変わるのだ」
「取捨選択は間違えてはならない」
「おのれのために、わたしのために生きなさい」

冷たいこころがわたしを育て
温かいからだがわたしに背き
よくできたと大きな手は
いつだって向こうの冷えた塊を眺めている

人の吐き出す白い息は
まるで消えゆくたましいのよう

ならばわたしのつめたい血潮は
ひっそり地面を汚すだけ

「そこにいるのはだあれ」
「だれもいないのならいないって言って」
「ぼくはここにいるよ、きみはどこにいるの」
「どうかだれかがそこにいて」

わたしをたしかめたあなたを
わたしはもたらしたものと信じている
幾度となく唱えたならば事実でなくとも本当のこと
ただぬるくかさつく掌を感じるたびに
肌はただただ冷えていく