なぜぼくは生きているのかと問うあいだ
淘汰のさだめを持つ虫は土に転がる
代わりにぼくが死ねばいいと悔やむとき
奇形の猿は見世物として持て囃される
何らかの目標を持って生き
何らかの達成感をもって死にたい
そう叫ぶぼくのそばには
特に理由のない生死がごろごろと転がっている
ぼくはかれらに唾を吐くのか
ぼくはかれらを蔑めるのか
目標を考える間もなく細胞は死ぬ
交尾を終えた魚に達成感を問うことはできず
けれどもかれらはかれらの生を全うし
かれらの淘汰は種の役に立っている
目標という名の呪詛を吐き出し
達成感を求め無為に時間を消費するだけ
ぼくの交尾は子を成さず
かといって淘汰されるでもない
ならばぼくはそれでも
それでも選ばれた人間なのか
ぼくのそばではいつものように
アルビノは食われメラニズムは喜ばれ
あるいはその逆も起こり
自意識過剰な誇りの間を通り抜ける
歯車にすらなれないと嘆く歯車を
摂理が鼻で笑うのだ
淘汰のさだめを持つ虫は土に転がる
代わりにぼくが死ねばいいと悔やむとき
奇形の猿は見世物として持て囃される
何らかの目標を持って生き
何らかの達成感をもって死にたい
そう叫ぶぼくのそばには
特に理由のない生死がごろごろと転がっている
ぼくはかれらに唾を吐くのか
ぼくはかれらを蔑めるのか
目標を考える間もなく細胞は死ぬ
交尾を終えた魚に達成感を問うことはできず
けれどもかれらはかれらの生を全うし
かれらの淘汰は種の役に立っている
目標という名の呪詛を吐き出し
達成感を求め無為に時間を消費するだけ
ぼくの交尾は子を成さず
かといって淘汰されるでもない
ならばぼくはそれでも
それでも選ばれた人間なのか
ぼくのそばではいつものように
アルビノは食われメラニズムは喜ばれ
あるいはその逆も起こり
自意識過剰な誇りの間を通り抜ける
歯車にすらなれないと嘆く歯車を
摂理が鼻で笑うのだ