暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

わたしは君のためにある

2013-10-15 | 狂おしい
触れた温もりはやがて消え
寒々しい空気が肌を撫でる
吐き出す息が熱くとも
冷たい骨はそのままに

「空を背に両手を広げる君は美しかった。
 その眩しさがどうしても欲しかった。
 わたしは後悔などはしていない。
 君も望んでいたはずだった。」

目を閉じた先のまぼろしに火を灯し、
ごうごうと燃え盛るのは現実の光景、
何もかもが消え去る辛さを噛み締めながら、
大事に大切にまぼろしを幾度も燃やし、

「全てを得ることなどできるはずがない。
 わたしは精一杯に努力をした。
 一つを得たかっただけだとしても、
 君の望むことをしてやりたかった。」

空を飛ぶの、あの虫のように。
どうして虫なんだ、他にも飛ぶ生き物はいるのに。
虫だからいいの、望みが持てる。
たとえ四肢が

(容易くもげてしまうとしても?)