暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

無価値

2022-11-30 | 暗い
認めるのは容易い
認めるのは困難だ
つまらない瑕疵が全てを台無しにする
観測だけが許された
暴落する価値と
暴騰する対価
消費するためだけに生まれた
消費されるためだけに与えられた
それを認める時
樹木が黄色い水溜まりを作る
それを否定する時
糞は下水を満たしていく
途上はばったりと途切れた断崖
認めれば見えるが落ちる
認めなければ見えずに落ちる
瑕疵は歳月を経て崩壊を招いた
つまらない瑕疵が全てを台無しにする
あと一歩踏み出せば
人々は上へのぼっていくだろう
遥か高みへ
背中を押す前に
わたしは断崖を覗き込む
人々がのぼっていく前に

パフォーマンスは最適です

2022-11-07 | 錯乱
些細なこと
本当に、些細なことだよ
気に病む必要なんてない
かけられる優しい言葉の数々
浴びせられる心無い言葉の数々
いつでもそれらを
正すことはできる
正している
正さなければならないと理解している
誰しもが感謝をする
私の中にくすぶる
罵声の火種に気付くこともなく

些細なことだよ
気にしなくていい
(たとえ私が泣いていたとしても)
(あなたには何ら関係のないことだ)
昇華するすべは無い
無いと知っている、
火は一度点れば燃え盛るだけ
境界線の上にいる
境界線の上にしか立てない
向こう側は穴の底で
そちら側へは行くことができない
ここが私の生存限界だから

些細なことなんだ
踊っている姿を見て笑うといい
褒めそやし、感謝をして、
心無い言葉を投げかけ続けてくれていい
あなたにとってのそれは心ある一言だ
声を荒らげたい
絶対に荒らげたくはない
たやすく気分を害する君たちよ
どうか私を
わたしのこころを
慮ってはくれないだろうか