暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

藤色の曲線

2013-09-05 | あたたかい
不揃いなのよわたしたち
なんとも なんとも お似合いでしょう
でこぼこ走った線をなぞって
爪先立ちでせいくらべ
やわくてぬるい歪な線を
辿ればあなたの指は伸び
丸めた背中をほぐしてちょうだい

爪弾く音は喉をふるわせ
何度も 何度も こじ開けましょう
わたしの胸に手を当てて
あなたの額に牙を押し当て
ほぐして絡んでうずくまり
あなたは足をぴいんと伸ばし
痛んだ膝をほぐしてちょうだい

かたくてぬめる線を引き
可視化をさせるの冷たい隔たり
柱の影に隠れるあなた
影のそばから見つめるわたし
不揃いなのよわたしたち
何度も 何度も 貶めましょう
だってこんなにわたしたち
遠ざかるからこそ温かいのよ