暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

奴隷

2020-02-03 | 自動筆記
なぜ震えているの
寒くはない ちっとも
寒くはない
汗がどばどば溢れてくる
なぜ何もできないの
動くことはできる
指はこうやって動いている
尋ねてくるのはいったい誰だ
ゆらりふわふわ漂って
着地した時泥になる
形をとどめることができない
なぜ形を
とどめることができないの
笑っている
笑うことならいくらでも
汗が止まらない止まらない
舌が歯に張り付いている
泥を動かすことは苦痛だ
なぜ苦しいと
うるさい黙れ
おまえはなぜ尋ねてくる
わかりきっていることを
どうしていまさら尋ねてくる
何度も何度も何度も何度も
同じことを繰り返して
息を吸って吐いて吸って吐いて
(震えている、視界が)
(うまく固定されないまま)
その繰り返しこの繰り返し
繰り返して繰り返して
反復、漂って、泥になって、
また何とかして形を作って
動けるのだと言い聞かせたなら
ゆらりゆらり繰り返し
再生、戻して、再生、早送りして
リプレイ、リプレイ、リプレイ、リプレイ
いつまで経っても震えはやまない
そんなことは気のせいだ
なぜ繰り返すとわかっていて
理由を取り除かないというの
人間であるために
人間でいるために