暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

晴天

2020-10-19 | かなしい
天を仰げばかみさまが
コチラをじいっと見つめています
かみさま、かみさま、わたしの生は
きっと実りがあったでしょうか
天を仰いで祈ります
雨はびちゃびちゃ靴を濡らして
シンシン冷える膝を折り

たとえどんな労苦があろうと
わたしの生はそれでも満足のゆくものだと
かみさま、かみさま、あなたなら
きっと微笑んでくださるのでしょう
もはやわたしは疲れてしまった
指先は取れて使いものになりません
腕がじいんと痺れるのです
とっくの昔になくしたはずの

どうか、どうかお答えください
あなたに慈悲があるのなら
たとえ慈悲がひとに与えられた罪業だとさだめられても
かみさま、かみさま、あなたには
ひとのあずかりしれぬそれがあると
わたしは信じてやまないのです

天を仰げばかみさまは
いつでもこちらを見下ろしています
わたしの生はきっと何かの
実りをもたらしているのでしょうか
お答えください、かみさま、かみさま
わたしはいつまでも待ちますから
折った膝に雨が染み込み
腐り落ちても待ちますから
かみさま、かみさま、どうか、どうか
あなたに慈悲があるのなら
わたしを愛してくださるのなら
わずか一ミクロンのこわばりでもいい
どうか、ほんのすこしのまばたきを
実りをわたしに与えてください

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