ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

食うため

2013年05月30日 | 仕事

 大金が欲しいのは誰もが同じでしょうが、精神障害を発症して以来、生涯遊んで暮らせるだけの大金が欲しいという欲求が、日増しに高まっています。

 8時間労働の達成は、かつて全労働者の悲願でした。

 労働組合などの激しい運動の結果、今、私の労働時間は1日7時間45分にまでにいたりました。

 それは人類がたどり着いた叡智というべきで、私は先人の努力によって、今のような待遇を受けられているわけです。

 それは誠に喜ばしいことですが、どこまでも貪欲な私は、働かずに食っていける境遇を想像せずにはいられません。

 例えば夏目漱石が描いた「それから」先生
 金持ちの次男坊が、高等教育を終えながら仕事をせず、書生まで置いて人妻との不倫などを楽しんでいます。

 この作品によって、当時、高等遊民という言葉が流行りましたね。

それから (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社

 

それから [DVD]
夏目漱石
東映ビデオ


 松田優作藤谷美和子を迎えて森田芳光監督が映画化し、その静かなせりふ回しが印象的な、佳作でした。

 また、亡くなった作曲家の父親の印税で暮らし、女遊びに明け暮れている中年男を描いて優れた味わい深いコメディとなったヒュー・グラント主演の「アバウト・ア・ボーイ」

アバウト・ア・ボーイ 【ベスト・ライブラリー 1500円:ラブ・ストリー&青春映画特集】 [DVD]
ヒュー・グラント,トニ・コレット,レイチェル・ワイズ,ニコラス・ホルト,ビクトリア・スマーフィット
ジェネオン・ユニバーサル



アバウト・ア・ボーイ [Blu-ray]
トニ・コレット,ヒュー・グラント,レイチェル・ワイズ
ワーナー・ホーム・ビデオ

 そのような遊び人の生活を謳歌できるのはごくわずかな恵まれた人だけだし、私はそういう境遇に無いことはよく分かっています。

 だからこそ、日々、ほとんど時間の浪費としか思えないくだらぬ仕事に精を出し、涙金程度の月給を得る生活を、22年も続けているのです。

 22年間も、平日は朝から晩までつまらぬ仕事に追われる生活を続けながら、私は今も仕事の何たるかを知らず、相も変わらず限られた人生の貴重な時間を、食うために無駄に浪費しているように思えてなりません。

 それを言ったら、ほとんどすべての人々が、生きるために根源的な疑問を問うこともなく、日々の仕事をこなしていることは重々承知しているつもりです。

 しかし、私はこの世でたった独りの掛け替えのない存在で、他人と比較すること自体馬鹿げています。

 したがって、他の多くの人がつまらぬ仕事で時間を浪費していることをもって、お前も同じように我慢しろということは、私という存在の掛け替えのなさを考えれば、お門違いというものです。

 私が夢想するのは、LOTO7でも、ジャンボ宝くじでも、なんでも良いですから、偶然に大金を得て、仕事などというつまらぬものから解放され、全ての時間をおのれ独りのために使う贅沢な生活です。

 でもそんな僥倖が起こるはずもありません。
 私は少なくとも定年までの17年間、社会の変化によっては生きるために65歳まで、時間の浪費を続けるのでしょうね。

 昔から、食うために生きるのか、生きるために食うのか、という根源的な疑問を端的に現す言葉がありますね。
 少なくとも今の私は、食うために生きているとしか言いようがありません。
 食うために生きることを良しとするか否かは、おそらく人類永遠の課題だと思います。

 私としては、どういう方法でか、食うために働くという死ぬほどつまらぬ生活から逃れる僥倖が訪れることを、願ってやみません。

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END アナザーファイル

2013年05月30日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 今日は午前10時半に早退し、帰宅したのが11時くらい。
 それから倒れこむようにベッドに横になり、目が覚めたのが15時半。
 なんだかさっぱりして、お隣のGEOにDVDを借りに行きました。

 観たのは、「END アナザーファイル」です。

 いわゆるゾンビ物ですが、近頃ゾンビ物というとコメディに走るものが多いなか、これはゾンビ物のような、戦争映画のような、意味深長な作りこみになっていました。

 南米、チリの工業地帯で、ゾンビ・ウィルスが発生します。
 チリ軍は掃討作戦を行いますが、失敗。
 工業地帯周辺をフェンスで囲み、封鎖します。

 作戦失敗から15年後、チリ政府はわずかな傭兵を雇い、二人の化学者も同行させて封鎖地区の調査を行います。

 途中、ゾンビ・ウィルス感染者のみならず、封鎖地区が故郷であるとして頑強に避難を拒否する武装した地元民にも襲われ、傭兵たちは疲労の色を濃くしていきます。

 誰が本当の敵なのか、傭兵にもわからなくなってしまい、やがて疑心暗鬼に凝り固まった傭兵たちは、互いに殺しあう凄惨な事態が発生します。

 そんな中、強力なゾンビ・ウィルスに感染しながら、発症していない少女を発見。
 化学者も傭兵も殺害することを主張しますが、じつは傭兵の隊長である大佐が密かに命令を受けていたのは、この少女を生きたまま連れ帰ること。
 少女を巡って傭兵同士の殺し合いが始まります。

 部下たる傭兵、化学者をすべて失いながら、大佐は少女を担いで封鎖された地区の入り口にたどり着き、門を開けるよう要求します。

 しかし、チリ政府の意を受けた門の司令官たる中佐は、少女を引き取った後、傭兵の大佐を殺害してしまいます。

 少女が何者なのか、最後まで明らかにされませんが、おそらくはその少女を徹底的に調べて、ワクチンを作るのがチリ政府の思惑なのではないかと思います。

 傭兵の大佐の独白がところどころに挿入され、人類滅亡の危機を示唆しながら、映画は戦争映画のような激しいアクションによって、エンターテイメントの仮面をかぶっています。

 単なるゾンビ物には留まらない、深い味わい雰囲気を醸し出す映画に仕上がっています。

 これはもはや、近未来を暗示する文芸作品と言っても良いのではないかと思います。

 気楽に楽しめる作品ではありませんが、深い滋味のある佳品であると感じました。

END アナザー・ファイル [DVD]
クリスチャン・ラモス,ギレルモ・アルファロ,パブロ・トゥルネル
ビデオメーカー

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だるい

2013年05月30日 | 精神障害

 なんだか今日は朝から体が重く、動きが緩慢なのが自分でも分かるような感じでした。

 それでも出勤すればどうにかなるかと思い、無理して定刻に出勤しました。
 しかし、どうにも体が重く、精神的にも不安が強くて、ふらふらしてまともに歩けないような状態だったため、ここは無理せず帰ったほうがよいと思い、10時半で早退しました。

 思い起こしてみると、昨夜、寝る前に飲む抗うつ薬を飲み忘れていたのですよねぇ。
 こういうことがあると、普段あなり効果を意識していない薬が、かなり効いていたのだと実感します。

 今後は薬の飲み忘れには気を付けたいと思います。

 午後は横になってのんびり過ごしたいと思います。
 

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