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てらまち・ねっと



 全国の自治体の財政再建の模索の中で、土地開発公社の負債が今まで以上にクローズアップされている。
 2月3日のブログで。「1月18日に最高裁が驚くような判決を出した」と紹介した。
     ◆公社土地買取義務なし/塩漬け土地処理にも影響必至の判決

 神奈川県では、その判決も引用して住民訴訟が提訴された。

 注目度が高まる中で今朝の新聞は、公社の未払い金4000億円、と報じている。
 インターネットの記事では、各県分の詳細は出ていないが、岐阜の地元紙では、「岐阜県内は6公社12億円」、と書かれている。
 各地の人、足元を調べたほうが良さそうな状況。

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●塩漬け土地取得は「違法」/オンブズマンが川崎市を提訴  神奈川 2008/02/15
 ”塩漬け土地”となっていた川崎市麻生区王禅寺の山林を市が第三セクターの土地開発公社から約十億円で買い取ったのは違法だとして、市民団体「かわさき市民オンブズマン」(篠原義仁代表幹事)と市民八人が十五日、阿部孝夫市長に約八億六百万円を市に返還するよう求める住民訴訟を横浜地裁に起こした。

 訴状によると、市は一九九〇年十月、代替用地として王禅寺の山林約六千六百平方メートルを公社に先行取得させたが放置。緑地保全地区に用途変更したうえで二〇〇七年一月に約十億円で買い取った。しかし市が〇六年九月に実施した鑑定評価額は一億六千六百万円であり、取得価格は違法に高額だとしている。

 原告側は、最高裁が高額取得契約を違法とした判例にも触れ、「山林は川崎側に接する道路もない土地で、もともと何のために買ったのか不透明。公社の取得経緯にも不審な点が多い」と指摘している。川崎市は「訴状を見ていないのでコメントできない」と話している。

●土地代4千億円が未払い 自治体、土地開発公社に  東京 2008年2月21日 02時12分
 財政状況の悪化などを理由に、地方自治体が代金を支払わないまま、土地開発公社が先行取得した土地を道路や公園などに利用するケースが相次ぎ、昨年3月末時点の未払い金総額は全都道府県で計299公社、約4105億円に上ることが20日、総務省の資料で分かった。

 自治体が支払い義務を怠っていることで、公社の借金返済が遅れ金利負担が増加。結果的に住民負担が膨らんでいる。自治体財政健全化法が成立し、自治体が公社や第3セクターを含め財務の透明化が迫られる中、総務省は「不適切な財政運営だ」として、早期の代金支払いを重ねて求める。
 総務省の「2006年度事業実績調査」の原資料で判明したもので、未払い金は全国で1104ある土地開発公社の27%で発生している。
 (ここまで、東京新聞)
 (以下、岐阜新聞書き込み)
(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
 内訳は、公社から土地の所有権移転を受けたのに自治体が代金を支払っていない「未収金」千九百九十一億円、所有権移転をせず代金も未払いのまま自治体が使っている「供用済土地」二千百十四億円。

 都道府県別では、万博開催などで供用済土地が増えた愛知が十七公社、計約七百七十九億円で最多。次いで福島約四百五十億円ハ九公社)、東京約三百七十億円(十七公社)-などだった。岐阜は六公社、計約十二億円だった。

 全公社の借入金総額は昨年三月未時点で約四兆五千億円。自治体側が適切に支払っていれば四兆一千億円程度に圧縮されていた計算になる。

 土地開発会社は自治体の100%出資で運営され、自治体の依頼により金融機関から資金を借りて公用地を取得。本来は自治体が事業開始時に買い取り、その代金で公社が借入金を返済する仕組み。自治体が未払いだと公社の返済が遅れ、その分、利子負担が増える。増加分は自治体の支払額に加算されるため、最終的には住民負担がかさむことになる。(共同)


●18億円を損失補償-土地公社の評価損で上牧町  2008.2.20 奈良新聞
 上牧町が平成20年度から20年かけ、巨額の負債を抱える町土地開発公社の欠損金を損失補償することが19日、分かった。約18億円を町の一般会計から償還する計画。既に一般会計にも約4億6000万円の累積赤字(平成18年度決算)があり、今後ますます厳しい財政運営を強いられることになる。議会や住民からは「町はもっと財政に危機感を」「(公社などについて)住民説明が不十分」と批判の声が上がっている。

 町と町土地開発公社は、公社保有地9万2400平方メートル、簿価(帳簿価格)約56億5800万円のうち、事業計画のない売却予定地を「特定土地」、事業予定地を「事業用地」として区分。約18億円の評価損が発生することが明らかになったのは、民間への売却を目的とした約3万9000平方メートル・簿価約23億円に当たる特定土地で、実勢価格が約5億円と評価された…

●土地「塩漬け」10年超23% 山形の29開発公社  河北新報  2008年02月07日
山形市土地開発公社が先行取得後、塩漬けになった中学校建設予定地。金融機関から借り入れた購入費の金利だけが膨らむ

 山形県内の市町村の土地開発公社計29団体が過去に先行取得した公共用地82ヘクタールのうち、70%が5年以上使われず、10年以上「塩漬け」になっている土地も23%に上ることが6日、県の調べで分かった。自治体の財政難の影響で事業活動自体が低迷しており、2006年度の先行取得は全公社でゼロ、9公社は土地造成事業を含め事業が一切なかった。当期損失を計上した公社も17に達し、青息吐息の実態がうかがえる。

 06年度末現在、全公社が抱える先行取得用地の保有総額(簿価)は約140億円だった。このうち、5年以上の未利用地は57ヘクタール、106億7000万円。金額は保有総額の4分の3を占めた。「5年以上」の未利用地のうち、19ヘクタールは10年以上塩漬けにされ、保有額は61億円になる。

 南陽市では、1986年に取得した「文化的施設用地」1.5ヘクタールが21年間、宙に浮いた状態だ。この土地の保有額6億1400万円のうち、金利分は7500万円。南陽市土地開発公社は「市が来年度以降、3年かけて買い戻す方向で調整中」と説明する。

 山形市の場合、「ニュータウン開発整備事業」として99年に先行取得した33ヘクタールが、手つかずのまま毎年1億円前後の金利負担を余儀なくされている。中学校の建設予定地も含まれるが、市教委は「生徒数の推移が見えず、公社には悪いが、当面買い戻す予定はない」(施設整備室)と言う。

 各公社の経営内容も危うい。06年度、17公社が総額1億7100万円の当期損失を計上した。特に長井市は、分譲地の販売価格が取得額を下回った03年度以来、債務超過が続く。市は「公社の役割は終わった」(財政課)として、11年度の廃止を決めた。

 自治体の投資的経費の削減で、公社の存在感も薄れてきた。06年度の29公社の事業実績は、10年前の5分の1以下に激減。大石田、金山、最上、真室川の4公社は3年以上、事業実績がない。このうち、最上は本年度、公社を解散する方針を決めた。

 県市町村課は「自治体の財政状況の改善は当面見込めない。公社が破たんすれば、公社の借金を債務保証する市町村に負担が生じる」と懸念し、経営健全化計画などを住民に示すよう呼び掛けている。
[土地開発公社]1972年施行の「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づき、自治体が単独あるいは共同で100%出資して設立した特殊法人。主な事業は自治体の依頼に基づき、道路や学校を造る公共用地をあらかじめ買い取る「先行取得」と、公社自ら手掛ける住宅・工業用地の造成。金融機関からの借金で事業展開し、自治体が債務保証する。地価高騰を背景に、迅速な用地取得の役割を担ってきたが、最近は自治体の財政難で依頼した先行取得地を引き取れない事例が増えている。

●県営産業団地の値下げの穴埋めに土地開発基金   信濃毎日 2月8日(金)
 県は、県営産業団地「佐久リサーチパーク」(佐久市)の1区画を都内の換気装置メーカーに分譲するのに伴い、土地取得などにかかった原価(簿価)と分譲価格との差額(分譲損失額)の穴埋めに、県の土地開発基金を充てる方針を固めた。基金(残高71億円)はほぼ全額を県土地開発公社に貸し付けており、結果として公社への貸付金と相殺される。県は今後も分譲で生じる損失を県費で処理し、回収が一部困難な貸付金を減らしていく。関係条例案や予算案を20日開会の2月定例県会に提出する。

 県営産業団地は、県の委託を受けた公社が県の貸付金を原資に用地を取得し、分譲の際に県が簿価で公社から買い取っている。しかし、地価が下落したため県は2001年9月から段階的に分譲価格を引き下げており、分譲で損失が生じる。これまでは穴埋めに公社の地価変動等調整引当金を充てていたが、45億円あった引当金は07年3月末までに枯渇した。

 今回分譲する佐久リサーチパークの1区画約3・65ヘクタールも、約9億8600万円の簿価に対して分譲価格は2億7300万円。県は損失7億1300万円を基金で充当し、公社に支払うことにした。この際、公社が同額の借入金を返還する形にする=イラスト。

 県営産業団地の未分譲区画は07年3月末時点で、今回の分譲分を含めて計34・9ヘクタール。現在の分譲価格で売った場合の損失(含み損)は約59億円が見込まれており、県は今後もこの方式で損失を処理する考えだ。

 県土地開発基金は99・6%が公社へ貸し付けられている。県監査委員は昨年9月、県への償還と公社の含み損の解消に向け、県と公社が協議するよう求めていた。



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