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てらまち・ねっと



 昨年12月から始まって、日ごとにひどくなった私の「肩甲骨から左肩あたりの痛み」。
 1月6日の泌尿器科主治医の診察の時にそのことを申告したら、「すぐにCT検査へ行ってきて」。

◆-1 CTの読映医の判断(報告書)には、
 「左小胸筋下~肋間部に新たに腫瘤。新たに別部位のリンパ節の軽度腫大を認め、周囲には脂肪織濃度上昇。転移としては非典型的な部位」「左胸壁腫瘤が出現」などの記載がある。
  (※2022年2月10日ブログ⇒ ◆CTの画像診断の説明と私にとっての意味づけ)
 私の上記の12月からの「痛み」は、リンパの肥大が原因との認定の可能性が示された。
 
◆-2 後日、放射線治療を受けるための問診・相談で、放射線治療担当医師によれば肩甲骨の痛みは「放散痛」らしい。
 つまり、「骨転移」が高じたのでなく、「どっかから来てリンパにがんが はびこった」ということだろうか・・・ある意味では気持ち悪いと思った。
 医師は、「『どこか』からリンパに来た。ここを治療すると、治療したところから先に癌が(飛んで)行くわけではない」という旨。
 リンパ節で肥大したがんに放射線を照射して治療するということについて、「放っておいたら、(肥大が)爆発したらどうなるか」(考えるまでもない)と医師にさとされた。当然のことだ。
 それと、今回2月の治療は、肩甲骨全体にも照射しようという方向も示された。

◆-3 素朴に、リンパ節で肥大したがんをたたいたらどうなるか、一般人には分かりにくい。私はイメージかつかない。ただ、放射線治療を行って40日ほど経過、今は結果として肩や肩甲骨の激痛も消失したし、脂肪のこぶも消えた。

 ちょうど、昨日のブログ ◆「がん」の痛みが消えた、たった5回の放射線治療で・・・ の17番で、「・・・それが今回、『リンパ節肥大』が起きているということは、『がん』がリンパ節に来たということになるはず・・・さて、その意味は、別に改めて整理しよう・・・」と書いたので、上記の経過説明とともに、参考として下記にリンク、抜粋しておく。(もちろん、リンパ腫と私の場合のリンパ節への転移がんとは同じではないだろうが)

◆-4 基本認識は、がん研有明病院の「リンパ腫 放射線治療の概要」にある通り、「他のがんに比べて少ない照射線量(照射回数)で治療効果が得られるのが一般的」とあるので、あまり深刻に放射線治療を考える必要はなかったのは幸い。
 ただし、今後も、頻繁に『リンパ節肥大』が起きるような気持ち悪いことだ。

◆-5 用語としての【腫瘤】とは・・・「炎症性か腫瘍性かはっきりしない場合などに用いる」ということで、冒頭の読映医の記述が理解できる。

◆-6 「胸壁腫瘤」について、まず「胸壁腫瘍」ではなく「瘤(こぶ)」なので、勘違い無いように。とはいえ、「急速に増大する胸壁腫瘤」について悪いケースの病状報告(2008年 藤沢市民病院)があったので、こちらもリンクし、抜粋しておく。

◆-7 私の現在の状況に関しては、次の解説が関連深い解説だと読んだ。
 ●鎖骨上窩リンパ節腫大の原因/つねぴーblog@内科専門医  2016-08-20/
   ■なぜ鎖骨上リンパ節が臨床的に重要なのか
   ■どこの悪性腫瘍が鎖骨リンパ節に転移しているのか

◆-8 そのほか、次の情報にリンクし、一部は抜粋しておく。
●リンパ球の役割。リンパ組織とは?/リンパ腫とは/武田薬品
●腋窩リンパ節 鎖骨リンパなどの図解もある/乳腺 
●推 奨・乳房全切除術後放射線療法(PMRT)が勧められる/癌診療ガイドライン2018年版

 なお、昨日3月12日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,807 訪問者数784」。

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●リンパ腫 放射線治療の概要  がん研有明病院
悪性リンパ腫の初期には、腫れ・こぶ(腫瘤)がみられますが、症状に乏しいことが多いため、早期発見されにくいがんの一つとされています。
・・・(略)・・・リンパ腫の治療方法は種類ごとに異なりますが、他のがんに比べて少ない照射線量(照射回数)で治療効果が得られるのが一般的です・・・(以下、略)・・・

●リンパ球の役割。リンパ組織とは?
    リンパ腫とは /武田薬品
 リンパ球の働きとは?
血液は液体成分と細胞成分に分けられ、液体成分には血漿(けっしょう)、細胞成分には赤血球、白血球、血小板があります。

細胞成分は骨の中心にある骨髄で造血幹細胞が分化して作られるもので、赤血球は酸素や二酸化炭素を全身に運ぶ役割、血小板は出血をとめる役割、白血球は異物の侵入から体を守る免疫の役割をしています。
・・・(略)・・・

リンパ組織とは、骨髄、胸腺(きょうせん)のようにリンパ球が作られ、増えているところ(一次リンパ組織)と、リンパ節、扁桃腺(へんとうせん)、脾臓(ひぞう)、腸管のパイエル板など免疫反応の場となるところ(二次リンパ組織)を指します。

リンパ球は血液の中だけでなく、リンパ管を通じて、全身に約500個あるリンパ節や扁桃腺、脾臓、腸管のパイエル板、胸腺などをめぐっています。
リンパ球はリンパ液と血液中を行き来しながら、病原体や異物の侵入に備え、パトロールしています。

●腋窩リンパ節 鎖骨リンパなどの図解もある
       乳腺 

●推 奨・乳房全切除術後放射線療法(PMRT)が勧められる。
     乳癌診療ガイドライン2018年版
〔推奨の強さ:1~2,エビデンスの強さ:中,合意率:合意に至らず〕

背景・目的/ 腋窩リンパ節転移4個以上陽性患者における乳房全切除術後放射線療法(PMRT)については,局所・領域リンパ節再発の抑止のみならず,生存率への寄与も示されており,行うことが標準治療である(放射線BQ5参照)。一方,腋窩リンパ節転移1~3個陽性患者におけるPMRTについては,全例に行うべきかどうかいまだ議論の余地がある。このような患者に対するPMRTの有効性と安全性について検討する。

●鎖骨上窩リンパ節腫大の原因
         つねぴーblog@内科専門医  2016-08-20
鎖骨上窩リンパ節が腫大すると悪性腫瘍の可能性を考えなければならない(鎖骨上窩のリンパ節は健常人でも大きくなりやすいので1cm以上の大きさが異常とされている。)。

体の他の部位のリンパ節が腫大している場合、悪性腫瘍の可能性は1%ほどであるが、鎖骨上窩リンパ節腫大の場合はもっと可能性は高い。とある論文によると鎖骨上窩リンパ節腫大で40歳以上の場合は90%、40歳未満の場合は25%が悪性腫瘍と指摘されている。

■なぜ鎖骨上リンパ節が臨床的に重要なのか
鎖骨上リンパ節は全身のリンパ流の流出路(左右の内頸静脈と鎖骨下静脈の合流点)のすぐ近くに位置しており、腫瘍なリンパ管の集約点的な場所になっている。その為鎖骨上窩リンパ節の腫大は胸腔や腹腔内の腫瘍など一般的な診察では触知できないリンパ節の腫大、悪性腫瘍を予測するための重要なサインとなりうる。


■どこの悪性腫瘍が鎖骨リンパ節に転移しているのか
解剖学的に考えると…
右鎖骨上リンパ節は胸郭内(縦隔、肺、食道)からリンパの流れを受ける
左鎖骨上リンパ節は胸郭内(縦隔、肺、食道)に加えて腹部の肝胆膵、腎臓、精巣、卵巣、前立腺からのリンパも受ける
横隔膜より上側の肺がんや乳がんは左右のリンパ節に均等に転移しうるが、横隔膜よりも下側の癌であれば左鎖骨リンパ節に転移することになる。

が、解剖学的な流れを裏切り横隔膜より下のがんでも右鎖骨上リンパ節に転移するものも一定数あるようだ(およそ25%)。原因としては転移性の腫瘍がまず縦隔のリンパ節に転移し、そこから右側の気管支縦隔のリンパ世間を経由して右鎖骨上リンパ節に転移していると考えられる。

まとめ
右鎖骨上リンパ節腫大があれば肺がん、乳がんが原因としては圧倒的に多いが、他の癌の可能性も否定はできない。
左鎖骨上リンパ節腫大があれば 肺がんや乳がんが比較的多いが、他の腫瘍の可能性も十分にあり、とりあえずは何らかの癌を示唆している

●【用語】 腫瘤とは・・・  看護roo! 2019/06/11
腫瘤(しゅりゅう)とは、「できもの」や「瘤(こぶ)」「はれもの」などの総称のことである。しこりと呼ばれることもある。炎症性か腫瘍性かはっきりしない場合などに用いる。原因には関係なく、体表や体内で確認された塊(かたまり)やできものなどはすべて腫瘤と呼ぶ。
【腫瘤に含まれるもの】
・血液が固まった血腫(けっしゅ)
・皮膚の真皮内の良性腫瘍。粉瘤腫(ふんりゅうしゅ)や表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)とも呼ばれる。

●急速に増大する胸壁腫瘤を呈した慢性膿胸合併血管肉腫の 1 剖検例
      日呼吸会誌 46(3),2008. 藤沢市民病院 草野 暢子 西川 正憲 伊藤 優 掛水 信将
要旨:症例は 76 歳の女性.肺結核後遺症(左慢性膿胸)として当科通院中の 2005 年 4 月から血痰と食欲低下が出現したが,胸部 X 線写真や胸部造影 CT 上変化は認めなかった.同年 6 月に左肩から左前胸部にかけての鈍痛が出現し,胸部造影 CT で左膿胸腔外側の左前胸壁内に不均一に造影される腫瘤性陰影を認めた.入院後,胸壁腫瘤は急速に増大し,CT ガイド下や超音波ガイド下生検を行うも確定診断は得られなかった.ダイナミック MRI では血腫などは否定的であった.左胸痛出現後約 2 カ月で呼吸不全のため死亡した.
剖検の結果,血管肉腫と診断した.慢性膿胸の経過中に胸壁腫瘤や胸痛などの症状を認める場合には,血管肉腫を含めた悪性腫瘍や結核性病変を鑑別する必要があり,早期診断に努めることが重要である.

緒 言/ 原発性悪性胸壁腫瘍は比較的稀な疾患であり,その発生母地として慢性膿胸などの慢性炎症性病変がある1)~3)
慢性膿胸は,悪性リンパ腫や肺扁平上皮癌などの悪性腫瘍の合併頻度が高いことが知られている4)が,軟部肉腫の中で稀な血管肉腫も比較的高頻度に認められることが指摘されている5)
今回,我々は結核性慢性膿胸患者で急速に増大する胸壁腫瘤を認め,その診断に難渋し,剖検にて血管肉腫と診断した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

考 察/・・・慢性膿胸合併血管肉腫の初発症状は,胸痛,喀血・血痰,胸壁腫瘤などであり4),慢性膿胸患者の経過観察中にいずれかの症状がみられた場合には,CT,MRI を含めた画像検査と適切な病理診断を積極的に行い,膿胸関連リンパ腫を含めた悪性腫瘍や胸囲結核,血腫などの鑑別診断として,本症にも留意するべきである・・・



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