◇控訴審判決・骨子◇
・防衛相は2016年末までの間、やむを得ない場合を除き、午後10時から翌日午前6時までの間、厚木基地で自衛隊機を飛行させてはならない。
・米軍機の飛行差し止めの訴えは退ける。
・16年末までの将来分も含め、原告約7000人に対し、国に約94億円の賠償を命じる。
◇厚木基地騒音訴訟◇
厚木基地周辺の住民92人が1976年、米軍機・自衛隊機の飛行差し止めと損害賠償を求め、民事訴訟で1次訴訟を起こした。最高裁は93年、差し止め請求を退ける一方、賠償は認めた。賠償額は、1次訴訟は69人に約1億600万円、2次訴訟(99年確定)は134人に約1億7000万円、3次訴訟(2006年確定)は約4900人に約40億4000万円。4次訴訟は周辺8市の約7000人が07年12月、民事訴訟と行政訴訟で提訴。横浜地裁は14年5月、行政訴訟で自衛隊機の飛行差し止めを初めて認め、民事訴訟で約70億円の賠償を命じた。 |