夜中に目が覚めて再び眠りたいとき、私は三つの言葉をココロの中で唱えます。
「わたし 透明」
「あなた 透明」
「すべて 透明」
これで大方眠れます。他の人が唱えても効くのかどうかは、わかりません(何人かの生徒は「良い」と言ってくれましたが)。
「わたし 透明」というのは、「私を消す」ということ。仏教に無我という言葉がありますが、小さな(普段の)自分を消すということです。しかし「消す」というのは難しいので、「透明」のイメージを使います(透明化します)。
「あなた 透明」というのは、自分以外の誰かを消す(透明のイメージをする)ということ。先に自分を消しているので自他の区別がなくなります。自分とあなた(誰か)が、つながっているということ。透明(自分)と透明(あなた)は、同じ透明なので分けることができず、つながります。
「すべて 透明」というのは、人だけでなく、床や天井、川や線路など万物も透明だとイメージすること。結果的に自分と万物はつながってしまいます。
身の回りの問題は、物事を比較・分別するところから始まりますが、モノを一つに見ることができれば、理論上問題は起きません。しかし実際には「モノを一つに見る」ことなど、なかなかできることではありません。そこで「できないながらもそれを目指す」ということをするのです。そうすれば身心は変わるからです。
寝つきの悪い人には、寝る前に布団の中などで、(ココロの中で)唱えることを薦めています。上の言葉を唱えても眠れないときには、無理して眠らなくてもよいのではないかと思っています。眠れないときに、何か良い閃きがあることが多いのです。