前回に引き続き、太極拳の話。
「套路(型)をするときに、頭の高さを一定に揃えた方が良い」と言う人がいるが、私はそうは思わない。丹田を上下させるときに、膝の屈伸を合わせて行なう(たとえば丹田を上げる時に膝を曲げ、下げる時に膝を伸ばす方向に動く)方が自然であり、当然頭の高さも変わる。無理に頭の高さを一定に揃えようとすれば、丹田の上下運動によって作り出された力が全身に伝わらず、不完全な太極拳になる。
頭の高さを揃えようとする目的は何だろう。足の筋肉を鍛えるため?或いはその方が美しく観えると言うのだろうか?