ここ数年「理想の立ち方」を求め、練習してきた。最近は「理想的な身体の使い方(動かし方)」を考えている(完成はしていない。完成できるかどうかもわからない)。「理想的な身体の使い方」は「理想の立ち方」が基本になる。「理想の立ち方」は、余分な緊張や偏りが無く、身心が落ち着き、重心が下がっている状態である。それを維持し、なおかつ力を上手に伝えながら動くのが「理想的な身体の使い方」である。それを実現するためには、「イメージ」と「身体を動かす順序」が大事である。「イメージ」は丹田への軽い集中と、体外の各方向(とりあえず上下・前後・左右)へ均等に意識を分散させることである(集中の程度が難しい。強すぎず、弱すぎず)。「身体を動かす順序」は、丹田の上下運動(太極拳の開合)を主にして、重心の移動、捻りを加えていくことである(捻じりを先にすると上下運動が全うできなくなるので注意が必要)。
説明するのは容易だが、実際にやるのは大変だ。上手くできているかは、目に見える形(動作)ではなく、「感覚(気持ちが良い・安定しているなどの基準)」で捉えるようにすると良い。身体の中に緊張や偏りが生じれば、感覚で「おかしいぞ」と思えるようになる。
週に1回の太極拳の教室で、健康を維持するのは難しい。「理想的な身体の使い方」に少しでも近づき、「日常生活を健康法にしてしまう」ように心がければ、健康は自分で把握できるようになるのではなかろうか。