気を感じながら暮らす

からだや自然について思うことなどを気ままに

いつか化石に

2008-05-11 21:45:56 | 風景・自然

 先日、多摩川に化石を掘りに行きました。小学生のとき以来の化石取りに胸が高まり、タガネを打ち続けること30分、ようやく貝の姿を発見しました。慎重に掘り出してみると、ハマグリのような二枚貝です。

 一説によると、ここら辺の地層は165万年前のものだそうです。専門的なことはわかりませんが、観たところ貝の形や雰囲気は現在のものと変わらないようです。165万年も同じ形で生きてきたのですね。

 人類はこれから165万年、生き続けられるだろうか。数百万年後に、どこかの誰かに掘り出されるかもしれないので、願わくば、恥ずかしくない骨格でありたい。


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仏像の筋肉

2008-05-04 18:13:51 | 

 5月2日に「薬師寺展」を観てきました。入場してまず魅かれたのは、一対の狛犬です。神社などによくある石造ではなく、木造です。火災や盗難などの難を逃れ、九百年以上もよく残ってきたものです。吽形の方を正面から観ると、右足の膝が左足よりも外側に倒れています。それに対応するように左眉が少し上がっているようにも観えます。このような左右の違いは何を意味しているのでしょうか?

 「聖観音菩薩立像」はとにかく美しかった。正面に立ち、その慈悲深い眼に見つめられると、なぜだか素直に反省したくなります。説教をされるなら、こういう雰囲気の人にされたいものです。

 ところでこの美しさは、一体何に起因するものなのか?太極拳的な観方をすると、「筋肉の緊張と弛緩のバランス」です。仏像とはいえ人の形をしているのですから、仏像にも筋肉はあるのです。「聖観音菩薩立像」には余分な緊張や弛緩(だらけ・脱力)が無く、全身の筋肉がすべて上手に使われています。手や足の位置が直接美しさになるのではありません。その姿勢をとったときの、全身の筋肉の緊張と弛緩がきちんと表現されているから美しいのです。


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