気を感じながら暮らす

からだや自然について思うことなどを気ままに

「ただ汚染する莫(なか)れ」と健康

2020-02-28 09:23:01 | 「立つ」健康法
 
 馬祖禅に「但莫汚染(ただ汚染する莫れ)」という言葉がある。「道(理想の状態)を求めるのに、それは修めることではなく」と言った後に、こう述べたのである。これは何もしないことではなく、汚染しない努力をするのである。何もしなければすぐに「汚染」してしまうのが私たちである。「汚染」とは心を汚すことであり、それは相対的な意識に塗れることである。内容の善し悪しにかかわらず、物事を比較・分別する意識が過ぎれば「汚染」するのである。
 野口整体の創始者・野口晴哉氏が会名を「促進」ではなく「自然健康保持会」としたのは、人のからだは「自ずから然る」ことをよしとしたからである。余計なことを足さなければ、からだは順調にハタラクのである。健康に良かれと思い余計なことをしている人のいかに多いことか。薬やサプリメントの類は言うに及ばず、間違った健康法の数々。健康法の善し悪しは、せめて自分の感覚で判断すべきである(感覚そのものが乱れていることを差し引いても)。メディアや流行に惑わされないようにすることだ。我々にできることは、余計なことをしないように努力することだけである。

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理想の立ち方を身につける会 

2020-02-20 10:03:40 | 「立つ」健康法
私は「立ち方」を指導しています。健康法としてはもちろん、自分を取り戻す手段としてお使いいただければ幸いです。普段私たちは自覚の有無にかかわらず、自分らしくない身心の状態で生活していることが多いのです。「立ち方」を変えると意識の持ちようが変わり、今日一日が変わり、人生が変わります。関心のある方はどうぞご参加ください。


2020年 2月23日(日) 東京都 国立市公民館 3階 小集会室  
 
  公民館…国立市中1-15-3(国立駅南口から徒歩約7分・富士見通りをまっすぐ行って左側)

10時~11時・・・実践と話
11時~12時・・・お茶を、飲みながら歓談

費用1000円(終了後、お茶を飲まれる方は、プラス200円) 
(入会金はありません)

参加ご希望の方は、開催日の前日までにメールでご連絡ください。
アドレス kikinokai★kind.ocn.ne.jp (★を@に変えてお願いします)
メールには必ず返信します。もし返信がない場合には、受信トラブルかも知れませんので、直接会場にお越しください。

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コロンス島の細い道

2020-02-15 09:14:44 | 中国
 先日、テレビで「コロンス島(私は中国名の鼓浪嶼の方がなじみがある)」を紹介していた。番組を観ながら私の記憶は徐々に30年以上遡り、記憶が断片的に浮かんでくる。1985年から2年間「厦門大学」に語学留学した。留学して間もない頃、ある留学生が会いたい人がいるからということで、一緒について行ったのがコロンス島を訪ねた最初である。お訪ねした中国人夫妻は上品で、私たちを温かく迎えてくれたことを憶えている(洋館だったかどうか定かではないが、広い家だった)。以後、ときどき島をたずねた。厦門の港から船で20分くらいで行ける。船では座った記憶がなく、いつも鉄柵にもたれて海を観ていた(もしかしたら船の2階にはファーストクラスの席があったかも知れない)。料金ははっきりとは憶えていないが、往復で2~4元くらいではなかっただろうか。
 西洋風の建築物や樹木が日差しを遮り、細い道を日陰にする。メインストリート以外に店はなく、車と自転車の走らない静かな細い道(現在は許可された電気自動車が走るらしい)。「日光岩」という高台から島を見渡すと、オレンジ色の建物と緑色の樹木が混在しているのがよく分かる。
 番組に登場した人たちは、皆コロンス島を愛していた。そこで生まれた人も、外から来た人も。こんな素敵な処で生活していれば、誰でもそんな気になりそうだ。それにしても観光客があまりにも増えてしまった。たとえ島の風貌が変わらなかったとしても、こんなにも人が来れば雰囲気が変わるだろう。島を出て行ってしまう人の気持ちも分かるような気がする。故郷が故郷でなくなってしまったような寂しさがあるのかも知れない。
 人は勝手なもので、自分の故郷は昔のまま変わらずにいてほしいと願う。私のようなたった2年ほどしか通わなかった人間でも、そう思う。「第二の故郷はどこか」と問われれば、はっきりと「厦門(コロンス島を含む)」と答える。将来訪ねることがあれば、誰もいない細い道を歩きたい。私のコロンス島の記憶には音がなく、ただ潮の匂いだけする坂道がある。

*下の写真は当時(1985年~1987年)のもの(上の2枚は友人・下の3枚は父が撮った)
 海の対岸は厦門



日光岩に登る人たち



植物の緑が多い


ジャンクと呼ばれる木造帆船



鄭成功の像(右・大岩の上に立っている)
  

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姿勢は矯正しなくても、自ら変わる

2020-02-08 09:08:38 | 「立つ」健康法
 「姿勢矯正」というと、整体師のような人が力でもって歪んだ骨を真っ直ぐにすると思っている人がいるかも知れない。或いは姿勢を矯正するベルトのようなものを想像する人もいるかも知れない。いずれにしても背中が真っ直ぐに伸びた姿勢を正しいと思っているからこそ、それを目指しているのだろう。
 私は「立ち方」を指導しているが、形(外形)を整えようとは思っていない。イメージを使い、意識が変わることで肉体が変わり、結果として歪みが減り、真っ直ぐに近づくことを知っているからである。イメージといっても、別に美しい景色などを想像するのではなく、ただ周りと自分が一つにつながっているイメージができれば良いのである(もちろんこのようなイメージは簡単ではなく、練習が必要だ)。
 
 我が子の姿勢の悪さを心配している人もいるだろう。猫背はみぞおちを弛める姿勢である。硬くなってしまったみぞおちを少しでも弛めようと自ら丸くなっているのである。丸まった猫背が問題なのではなく、みぞおちが硬いことが問題なのである。みぞおちを弛めることを先に考えるべきである。みぞおちを少し凹ませるようにして息をゆっくり出せば、みぞおちは弛みだす。やがて丹田が充実し始め、腰の筋肉にも力が入ってくると、自然と腰が伸びる。
 
 みぞおちが硬くなる原因は様々だが、不安や怒りなど感情的な問題で硬くなることが多い。個々の具体的な問題に対し、カウンセラーのように直接対処する方法もあるが、私の場合は上述したようにイメージを使う。椅子に座ったり、寝ながらイメージすることもできるが、立ってイメージする方がよりよくできる。イメージをするときに、全身の肉体を同時に使う必要があるからだ。からだを使うといっても運動するわけではなく、脱力(余分な力を抜く)をしてからだを一つ(キチンと質的につながった)にすることである。脱力のレベルが上がることで、イメージが深くできるようになり、より質の良い「立ち方」ができるようになる。それが私の考える「よい姿勢」である。

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書く前に「立つ」

2020-02-01 10:45:30 | 「立つ」健康法
 ホームページの編集ができなくなって、数か月がたった。問題はパソコンとホームページ作成ソフトのつながりが良くないことにあるらしい。大きな問題ではないし、直し方も分からないのでそのままにしている。「理想の立ち方を身につける会」の予定は、ブログとツイッターで知らせている。からだのことなど伝えたいことは、主にツイッターに書いている。
 文章は、自分の一番良い状態で書くのが理想である。特に私のように理屈ではなく感覚で書く人間は、内容に身心の状態が大きく作用する。自分にとって一番良い状態、それは「立っている」ときである。身心がニュートラルに近づく。それをベースに思考し、書くと、自分らしい文章になる。したがって「立った」あとに書くツイッターは、私にとって自然な内容になることが多い。

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