気を感じながら暮らす

からだや自然について思うことなどを気ままに

ヒマラヤの青と高尾の青

2010-12-31 17:00:29 | 風景・自然

088ピンボケでスミマセン

  数日前、山道で「青い実」を拾った。その青はとても鮮やかで、藍の深さの中に水色が観得る。カワセミの羽の様に光ってもいる。

 しかしその実は潰れてしまった。それを財布に入れたままにしていたから。翌日もう一度、「その色」に出会いたくてキョロキョロしていたら、一つだけ落ちていた。

 昔、図鑑で見たヒマラヤに咲く「青いケシの花」は、綺麗な「青」だった。高尾の「青」もまた美しい。比較しなければどちらも美しい。 


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「絵」の中に入る

2010-12-24 14:27:21 | 中国

 1989年の12月、私は内蒙古にいた。内蒙古大学に留学するべく申請をしていたが、その年の6月に起こった天安門事件の影響か、先方からの許可がなかなか出なかった。私はシビレを切らし、直接大学側と交渉しようと日本を飛び立った。しかし中国の情勢も変わらず、コネも無く、交渉能力に乏しい私に勝ち目は無く、結局留学の許可は下りなかった。

 内蒙古に滞在した1ヶ月の間、日本人留学生のNさんに大変お世話になった。彼は内蒙古大学ではなく近くの大学に籍を置き、積極的に蒙古人と付き合い、自分の夢に向かっているような人だった。誠実さをユーモアで包んでいるような人柄のNさんは、いつも私のことを気にかけてくれて、食事に誘ってくれたり、蒙古人の友人を紹介してくれた。「蒙古を目指す人は、そこに骨を埋める覚悟が有る人が多い」と誰かが言っていたが、Nさんにはそういう気概があるように思えた。ただ「あこがれ」だけで蒙古に来てしまった私とは全然違うのである。

 内蒙古大学のある「フホホト」からバスで3時間程行くと、草原がある。

19

1989(写真をクリックすると大きくなります) 

 観光用のパオ(ゲル)

19893

 雪原の上にカメラを置いて撮った。この日は「マイナス20度くらいだから温かいよ」と宿の人が言った。

19895

 動くモノが何も無い。まるで「絵」の中に入ってしまったようだ。よーく観ると、遠くで羊が草を食すために頭を上下している(写真、中央より上の黒いモノが羊)。

19896

 日本を立つ日の朝、父が玄関で「(お前は)景色を観に行くんだな」と言った。この草原に立ったとき、「景色」を観ているというよりも、「景色」の中に入っているような錯覚をした。しかし帰って来てしまえば、やはり「景色を観てきたのだな」と思えるのだ。


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花より実よりも葉

2010-12-17 13:54:02 | 風景・自然

080

 アケビの葉が紅くなるとは知らなかった。今まで育てていたものは、黄色くはなっても紅くはならなかった。このミツバアケビは、近くの山の斜面に生えていた。数年前からそこにそのアケビが有ることは知っていた。毎年三月下旬になると、決まって濃い赤紫の花をつけ、私の眼を楽しませた。その後、この斜面は土砂崩れの危険性があるので、市が工事をすることになった。そうなれば斜面一帯の木々は切られ、コンクリートで固められてしまうのだ。工事の始まる数日前に、そのアケビをウチの庭に植え替えた。実は一つもならなかったが、秋に私を驚かすために、その葉を紅くした。そう思うことにした。


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山道の横の景色

2010-12-03 14:28:06 | 風景・自然

072( 写真をクリックすると大きくなります)

 写真中央部の微かな紅は、紅葉である。山道から外れ、北の斜面に一本だけだから、人の眼にはとまらないだろう。数キロ先の高尾山に生まれていれば、多くの人に注目されたかも知れないが・・・

Akinosinnme1

 何故この時期に生まれて来たのだろう。これから冬に向かうというのに・・・季節を間違えて出てきたのか?そういう種類の植物なのか?それとも、お前が自分でそれを望んだのか。

 


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