ここに住んで8年、その山道も時々通っていたのだが、初めてそこで「マンリョウ」を観た。「マンリョウ」は控えめな性格なのか、「ナンテン」や「センリョウ」と違って、実を葉の裏側に隠すように付ける。
「マンリョウ」のある場所は、家に帰るには少し遠回りになるのだが、ついつい足を伸ばしてしまう。ただそれを眺めるために・・・
「ヤブコウジ」は別名「十両」とも言い、背は低いが実は一人前の大きさだ。
この筆のように柔らかい綿毛は何なのか?人に尋ねてみると、「コウヤボウキ」ではないかと。
開くとやさしいピンク色。
2012年の最後の一日が、終わろうとしている。明日になったと言って、バッハを聴かなくなるわけでもないし、ウイスキーを飲まなくなるわけでもないだろう。
今、私の眼前にある無数の木々は、私の知らないところで、芽を出したり、葉を落としたりしている。私も自分の中にある木々の声に耳を傾け、何かを落とし、何かを作りながら生きていくだろう。