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気を感じながら暮らす

からだや自然について思うことなどを気ままに

1987年の中国旅行を、もう一度味わう②

2012-12-20 11:11:45 | 中国

 敦煌はかつて「沙州」と言われたように、沙(砂)の中にある街だった。風が吹くと沙が舞い上がり、街全体が黄色く染まった。

 さて、我々は郊外の観光地である「鳴沙山」に行くことにした。レンタル自転車を借りてポプラ並木をひたすら走った(道の真ん中でポーズを取るLちゃん)。

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 鳴沙山にはイメージ通りの美しい沙丘が拡がり、空の青と、砂の黄色のコントラストが鮮やかだ。そこで私たちを待っていたのは、観光客用のラクダだった。「月牙泉(げつがせん)」まで乗ってみることにした。ラクダは背が高いので、足を折り曲げて、しゃがんでくれないと乗れないのだが、ラクダ使い(?ラクダを操る人)が何度も「坐(ツオ)!」坐(ツオ)!」と叫んでも一向に坐ろうとしない(写真はようやく乗ったところ。馬やロバと違い、このふてぶてしい顔もまたイイ)。

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ラクダは気まぐれな動物らしく、一度道端の草などを喰い始めると、いくらラクダ使いが叱咤しても動こうとはしない(遥か昔から東西を結ぶシルクロードを旅した駱駝の末裔はプライドが高いのだ)。あっちこっちで道草を喰い、我々の存在などすっかり忘れ、最後まで自分のペースで月牙泉まで歩いた。

 月牙泉は、沙の中にある「三日月型」をした池である。エメラルドならぬ翡翠色した水は美しく、また貴重である。ラクダも水を飲みに行くときには道草をしないようだ。

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 「莫高窟(ばっこうくつ)」は敦煌最大の名所だ。そこには数百の洞窟があり、そのひとつ一つに壁画や仏塑像が安置されている。莫高窟には見学コースが2つあり、少数見学コース(10箇所程度)と多数見学コース(40箇所程度)がある。文化・歴史に知識のない私たちは、安易に少ない方を選んでしまった。数年後に知った(本の写真で観た)のだが、第158窟には大きな臥仏があり、それはそれは美しい表情をしていた。おそらく当時でも、この窟は見学はできなかったに違いない。それでもその存在を知っていれば、その窟の重い扉の前に、立ったことだろう(木々の向こう側が莫高窟)。

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※ Lちゃんよりメールがあり、長距離バスに関してひと騒動あったことが書かれていた。私はあんまり憶えていないのだが、面白い話なので紹介したい。

 バスが目的地に到着し、我々はそこで途中下車した。荷物はバスの屋根に積んでいたので、てっきり荷物はバスの関係者(運転手?)が降ろしてくれるものだと思っていたら、バスが発車してしまい、慌てて走ってバスを追いかけ、事なきを得たという。