またまた「あまから手帖」に登場します。11月号ですから10月23日発売だと思います。
今回は「あまから手帖」25周年を記念して何人かの方がこの25年の食とか酒とかについて語っているのですが、その中に私も入っています。
何時の間にかそんな長い時間の経過を語る年齢だったのか、と成長しない自分を省みて少し恥ずかしいですねえ。
サンプルはそむりえ亭にも一冊おいておく予定ですが、皆様、是非書店にて買ってあげてください。
またまた「あまから手帖」に登場します。11月号ですから10月23日発売だと思います。
今回は「あまから手帖」25周年を記念して何人かの方がこの25年の食とか酒とかについて語っているのですが、その中に私も入っています。
何時の間にかそんな長い時間の経過を語る年齢だったのか、と成長しない自分を省みて少し恥ずかしいですねえ。
サンプルはそむりえ亭にも一冊おいておく予定ですが、皆様、是非書店にて買ってあげてください。
10月15日はソムリエ協会の総会の為、私、樋口は仙台です。お留守をしますので再び竹中店長と他阿呉ソムリエが頑張ります。
16日は団体様のご要望を受けお昼に貸切営業をいたします。よって夜の一般営業は18時オープン22時ラストオーダーとさせていただきます。
勝手を申しますが、何卒ご容赦くださいますよう宜しくお願い申し上げます。
9月半ばから暫らくの間出回るトロトロのチーズ「モンドール」が入荷しています。フランスとスイスの国境付近で造られる白カビ系ウォッシュタイプ。
ナイフで切るなんてとても出来ませんので、スプーンで掬ってご用意します。
ワインはあまり選ばずに楽しめますので、食後に少しワインが余ったな、と言う時にお勧めですよ。
今回のフランスは南から北と言うたびでしたので気候の違いと、それの伴う人や風土を見れたのが収穫です。
平に近い屋根の南、角度の急な北、おおらかな南の人、カッチリした北の人。ワインも酸の少なくまろやかな南、鋭い酸が折り目正しい北。
どちらが良い、ともいえませんが楽しい紀行でした。
しかし一番感じたのは、10月になるのに未だ収穫待ちの畑があるということです。昔は当たり前だったと思いますが、今年のように天候の良い年は9月中に終わっているのが普通になっていたこの頃。北の場合はそれも有りかと思いますが南でも未だですから、これぞフランスと言う所でしょうか。
ゆっくりした生育は酸と旨みを凝縮します。何年か後、何十年か後が非常に楽しみな2009年の葡萄です。
昨日はオレゴンの雄、ドメーヌ.セリーヌのピノノワールをご紹介いたしましたが、ピノノワールの仲間にピノグリがあります。ピノノワールは赤ワインの造れる黒い葡萄ですが色素が若干薄めなのがピノグリです。アルザス、ドイツが有名ですね。オレゴンでも結構いけてます。
今回使っているのは「ウィラケンジー.エステート」というワイナリーのものです。
普通、この葡萄のワインは色がやや濃い目で、香りがあまやか、酸味は丸い、となりますが、ここのは色が透明といっていいほど薄いのです。が、香り、味わいは全く薄くありません。果実味、深み、ミネラル、どれを取っても充分、香りもフルーツバスケットのようです。
他の産地のピノグリもそうですが、どんな料理とも合わせやすい万能選手です。樋口的には覚えていただきたいワインの代表格といっても過言ではありません。
(ちなみに、このワイナリーは2007年に訪れましたが、急な斜面の日当たりの良い区画を多数持つ羨ましいようなところでした。)
昨年もご紹介していましたが、今年はちょっと欲張って3アイテムをグラスで開けています。
オレゴンの雄「ドメーヌ.セリーヌ」
1:創業者夫妻の名を取ったスタンダード「エヴァンスタッド.リザーヴ」
2:単一畑の「マーク.ブラッドフォード.ヴィンヤード」
3:そして頂点の「モノグラム」
ヴィンテージが若いので開くのに時間がかかりますが、そのポテンシャルは充分。これこそグラスで開けている意味があるというものです。皆様のグラスにお注ぎする頃には開いて本領を発揮するのではないでしょうか?また、リーデル社がオレゴンのピノノワールの為に開発したグラスは、ほんの1センチ普通のピノノワールグラスより高いだけですが、不思議な位に深みをワインに与えるのです。
鴨、ジビエの雷鳥には勿論合いますし、牛にも仔羊にも良く合います。
但し2と3は安くありません。仕上げの一杯にどうぞ!!
アルザスの次はシャンパーニュです。同じ北部ですが移動にバスで5時間かかってしまいました。
ここへ来ると様相が変貌します。高い山の無いどちらかと言うと平原、白いチョーク質の地肌。私達が入ったのはエペルネですが「のどか」と言う感じはありません。
そして、迎えてくれたのはキッチリとスーツを着た社長。シャンパーニュは貴族的な要素が見られます。そうでないところもあると思いますが、大きな財力のある生産者が多いのですねえ。
それとシャンパーニュといえば地下道です。訪れたポール.ロジェ社は中堅ですが、それでも迷子になるくらいの長さの地下道です。この中で他のワインでは考えられない長い熟成の時を過ごし世に送り出されます。つまり、旨みと風味を身につけるのです。
しかし北のこの地では毎年が良いとは限りません。ですから基本はノンヴィンテージ、つまり色々な年の弱点を色々な年の長所で補うよう、ブレンドされて瓶詰め、二次発酵に進むのです。良い年のものは、ポテンシャルが高いので更に長い熟成の義務を生じます。
皆様にはシャンパーニュに是非、ガスの中に溶け込んだ旨み、風味を楽しんでいただきたいですね。
他の地方の方には申し訳ない話ですが、大阪市内は台風の被害が本当に少ないですね。未だ先の話はわかりませんが、今日8日の夕方には心配の必要は無いでしょう。
そむりえ亭も無事営業できそうです。
ところで今月のメニューは勝田シェフの書いたメニューですが、ボチボチ清田次期シェフの色も出てきています。パンも菊田スーシェフがいつも手をかけていましたが清田のパンも出てきています。一層楽しい料理、パンに仕上がっていると思いますよ。
台風一過の秋の夜、是非お出かけください!!
プロヴァンスから向かったのはアルザスです。朝6時にホテルをでて飛行機で移動です、眠いですね。
アルザスはフランスの北東部ですから南のプロヴァンスから一気に風情が変わります。南の屋根は普通?でしたがアルザスは尖った屋根。車の窓からはとうもろこし畑が目立ちます。人々の身長も高く感じます。
アルザスはドイツ領でもあったわけで顔立ちも知名もドイツ的です。が、食べるもの、ワインはいたってフランス的で美食の街を標榜するだけのことはあります。
ちなみに我々が入ったのはリクヴィール。地方料理も最新鋭の料理もキチッと調理され、しかもサービスも素晴らしく感激です。更にはアルザスワインの熟成のポテンシャルを感じるテースティングもしました。ヒューゲル社の30年熟成のリースリング。素晴らしかったですねえ。
いずれにせよ、日本ではアルザスワインがまだまだ認知されていないことは間違いありません。そむりえ亭では必ずといっていいほどアルザス、或いはアルザスタイプをグラスで開けているのになあ・・・・
風光明媚、食事が美味しい、そしてコンパクト。ここはフランスにお越しになられたら是非お寄りいただきたいところです。
ローヌで熱い赤のテースティングをした後は、西に移動してプロヴァンスです。といっても少し内陸よりですから、ニースやマルセイユのような海辺ではありません。デクサン.プロヴァンスです。
ここではボルドーの名門シャトー.プリュレ.リシーヌのオーナーの息子サーシャ.リシーヌが贅沢なロゼを作るワイナリーを訪ねるためです。
ロゼはこの地方では人気のワインですが元来お安めの気軽なワインとして造っているのです。が、彼のシャトー「シャトーデスクラン」では何と日本での市販価格18,000円のロゼを造っています。え~~~~~~~~~って感じですねえ。試してみましたら、さすがに美味しかったと感じましたが、私が常日頃、若いソムリエたちに先入観はいかん、とといているにもかかわらず、難しいテースティングと感じました。これからのソムリエに求められるものの一つなのかもしれません。
しかし、さすがボルドーシャトーオーナーの息子のシャトーだけあり、贅沢なゲストハウスに泊めていただき、貴族的なディナーでシガーにコニャックで〆る、という夜を過ごしました。
ちなみにこのあたりは観光地としては最高の場所ですから、レストランも満足のいくもので、ブイヤベースは食べられなかったものの、随所の地中海を感じさせる良い食事でした。