ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

香りの扱い

2009年10月27日 03時15分54秒 | ワインの事

ワインには香りがありますが、実はその香りより料理の香りのほうが食卓では存在が大きい、なんてソムリエが言うと夢が無いと怒られるかもしれません。が、松茸やトリュフを前にしてワインの香りを優先する人がいるでしょうか?秋刀魚を焼いている香りより、カレー屋さんの香りより人をひきつけるワインの香りって私には考えられません。

ワインの香りが嫌いなのではなく、食事の時により引き立てたいのは料理の香りであったり、それをコントロールする薬味だったりした方が人間幸せというのは長く知られたことのはずです。

さて、ワインは料理の香りをコントロールするのに中々役に立ちます。色々なことが考えられますが、この2点を覚えておくと便利です。

1;白ワインは嗅ぎたい香りを引き立てる、或いは持ち上げてくれます。先述の松茸などは熟した白ワインが最高です。トリュフの香りも然り。楽しみたい香りの時は白ワインでどうぞ!!逆に臭みの感じられる料理に白ワインだと大変ですよ。

2;赤ワインの持つ黒い色素は香りをマスクします。即ち、嫌な香りを抑えてくれるのです。青魚の脂臭さ、生臭さ、血合いの風味は赤ワインが抑え、それに使う醤油などの旨みを隠しません。魚卵なども同じです。これに関しては「魚には白」ということわざ的な言葉が邪魔をして、ついつい白を合わせて失敗している人も多いでしょうから、是非とも赤ワイン(出来れば濃い色のもの)で合わせて下さい。

ま、一度だまされたと思ってお試しください。勿論、そむりえ亭でね・・・・・