一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

野外カフェ店

2019-07-13 07:36:20 | 雑記


       このブログで2回ほど取り上げたことのある
       野外カフェ店。

       幹線道路沿いの三角州のような空地に
       日照りの日も、雨の日も開いている。

       そばにオンボロのワゴン車が停まっていて、
       小さなテーブルと壊れかけたイスが2~3個
       申し訳程度に置いてあるだけの店(?)。

       私は週に一度、しかも早朝に通るだけなのだが、
       一度もお客が入っているのを見たことがない。

       拝見するに、
       店主は40代半ばと思われる男性。

       これで営業が成り立っているのだろうか。
       だいたい、暑い日、寒い日、
       よくも続けていられるものだなあ。

       あれこれ考え、
       車だからさっと通りすぎるしかない。

       それが、
       ある日、突然、
       ワゴン車が消えた。

       もちろん、店主もいなければ、
       目印の(海辺で見るような)ビーチパラソルもない。

       どうしたのだろう?
       立ち退きを迫られたのだろうか。

       以降、車で通るたびに注意してみるのだが、
       空地はそのまま。
       (いまや整地されて、ビニールシートが張られている)

       なんだか、寂しいような、哀しいような。
       通るたびに、空虚になった更地をみて
       虚しい気持ちがこみあげてきたものだ。

       ところが、
       半年くらい経ったころ。

       もとの空地から20㍍ほど離れたところに
       あの野外カフェ店が開店していることを
       発見した。

       位置関係からいえば、
       元の空地から斜め向かいほどのところになる。

       あのオンボロ車もそのまま。

       ああ、やっていた!

       安堵したような、小さな喜び。

       以降、
       近くを道路を通るたび、
       運転席から背伸びして、
       カフェ店をながめている。

       相変わらず、
       私の通る時間帯は客が一人もいない。