昨日の天候の大荒れ、「師走の風雲」に驚いている
うちに1週が終わってしまった。
この時期になると年々増えるのが喪中のご挨拶、
今年もすでに十通以上にもなる。
「放浪記」(林芙美子)の人口に膾炙された「花の命
は……」ではないけれど、「人の命も短くて……」と
つぶやきたくなる。
喪中ハガキのなかには、10月末に電話で話した人の
ご家族からのもあって、なんでもその2~3日後に
吐血して手術したものの、麻酔からさめないうちに
亡くなったのだという。
誰の死にもドラマがある、なんてノウテンキなことは
いっていられない。
動物や草花は自然に生きて、黙って朽ちてゆく。
(最近はそうでもないらしいが)
そうありたいと思いながら、生き方死に方をめぐって
ガタガタするのが人間というものだ。
結論が出ないまま(そうそう結論が出るはずがない)、
飛び出せば目の前に富士山。
この季節になると山の稜線がくっきりとして、つい目を
奪われる。
そして、ナンダカンダいっても生きるところまで生き
なければならないのが人間なのだ、という考えに
落ち着く。