一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

師走

2008-12-06 16:20:58 | 季節


    昨日の天候の大荒れ、「師走の風雲」に驚いている
    うちに1週が終わってしまった。
    この時期になると年々増えるのが喪中のご挨拶、
    今年もすでに十通以上にもなる。

    「放浪記」(林芙美子)の人口に膾炙された「花の命
    は……」ではないけれど、「人の命も短くて……」と
    つぶやきたくなる。
    喪中ハガキのなかには、10月末に電話で話した人の
    ご家族からのもあって、なんでもその2~3日後に
    吐血して手術したものの、麻酔からさめないうちに
    亡くなったのだという。

    誰の死にもドラマがある、なんてノウテンキなことは
    いっていられない。
    動物や草花は自然に生きて、黙って朽ちてゆく。
    (最近はそうでもないらしいが)
    そうありたいと思いながら、生き方死に方をめぐって
    ガタガタするのが人間というものだ。

    結論が出ないまま(そうそう結論が出るはずがない)、
    飛び出せば目の前に富士山。
    この季節になると山の稜線がくっきりとして、つい目を
    奪われる。
    そして、ナンダカンダいっても生きるところまで生き
    なければならないのが人間なのだ、という考えに
    落ち着く。