蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ

2019年08月12日 | 映画の感想
ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ

カンザスのスーパーマーケットで自爆テロが起こり、中東系のテロリストとメキシコの麻薬カルテルとの連携を疑ったCIAは、マット(ジョシュ・ブローリン)にカルテルの殲滅を命じる。マットは、カルテルの組織間に紛争を起こさせようと、組織のボスの娘を学校から誘拐して対抗組織の仕業に見せかけようとするが・・・という話。

うーん、全体として面白いし、あまりいもえげつなく、かつ、超ハイテクなCIAの内情も興味深い(でも現実にここまでのレベルでハイテクだとは思えない)のだが、傑作の誉れ高い前作と比べると、なんというか、普通のエンタテイメント、って感じなんですよねえ。

前作では、マットやアレハンドロ(デル・トロ)の謎めいた雰囲気や、主人公の女性捜査官がいくらがんばっても彼らの掌の上で転がされているだけだった、という、(主人公に同化している)観ている側を裏切るようなクールな展開がよかったんだけど、本作はそういうひねりがなくて、直線的な筋書きいなっちゃっているような気がした。
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ボーダーライン

2017年05月30日 | 映画の感想
ボーダーライン

主人公(エミリー・ブラント)はFBIで麻薬捜査をしていたが、国防総省に出向?してメキシコの麻薬組織の長を捕らえるチームに所属する。チームは海千山千のベテラン揃いで、合法性が怪しい手口の数々に主人公は戸惑いをおぼえるが・・・という話。

筋がスピーディーに二転三転してついていくのが大変だったが、なんとか理解できて、ドンデン返しの快感もあった。ベニチオ・デル・トロの存在感が圧倒的。

映画の主人公は確かにエミリー・ブロントなのだが、彼女はチームリーダのマット(ジョシュ・ブローリン)や有力メンバのアレハンドロ(デル・トロ)に翻弄され、彼らの手のひらの上で踊っているような存在。
普通なら、彼女が成長して最後にはチームの一員として認められる・・・といった展開が予想されたのだが、結局、最後まで彼女が仲間はずれのまま放り出されてしまう、みたいなラストは、カタルシスがないというのか、少々残念だった。ただの娯楽作品にはしたくないという監督のメッセージなのかな??
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