火星の人(アンディ・ウイアー ハヤカワ文庫)
火星の第3次有人探査チームの一員として送り込まれた主人公(マーク・ワトニー)は、激しい砂嵐に巻き込まれて、飛んできた機材が体に突き刺さってチームとはぐれてしまう。チームは彼は死亡したと判断して火星から脱出するが、ワトニーは生きていた。彼はチームが残した物資でなんとか生き延びて地球への帰還をめざすが・・・という話。
20世紀前半までは、地球上にも(いわゆる文明国から見ての話しですが)未踏の秘境があり、“冒険の旅”というものが成立していたと思いますが、それ以降、本当の意味での“冒険”はなくなってしまったように見えます。
このため、“冒険” の実体験を描いたノンフィクションはネタ切れ気味です。
そこで、古の冒険譚や架空世界でのアドベンチャーを基にしたフィクションが数多く書かれているわけで、本書もその一種なのですが、この手のものをそれなりの数読んできた私にとっても、本書はバツグンといっていいぶっちぎりの面白さでした。
主人公が最後には救出されるという結果が見えていても、そのプロセスが具体性とリアリティ満点で(私の主たる読書場所である通勤電車が目的地に着いて)途中で本の閉じなければならないのが(そのたびに)本当に残念に思えるほどでした。
リアリティ満点と言っても、理科に詳しくない者としては、書いてあることが(現在のサイエンスから言って)リアルなのかどうかは実はまったくわからないのですが、そういったド素人が読んでもリアルに感じられるように描いてあることが素晴らしいと思うのです。
もう一つ、本書の魅力は、ワトニーの相当にノリがいい(というか時に不謹慎な)乾いたユーモアにあります。ところが、映画化時のキャストは(ク〇真面目が似合う)マット・デイモン。(これから見に行く予定なのですが)かなりイメージずれていないか?・・・と少々心配です。
火星の第3次有人探査チームの一員として送り込まれた主人公(マーク・ワトニー)は、激しい砂嵐に巻き込まれて、飛んできた機材が体に突き刺さってチームとはぐれてしまう。チームは彼は死亡したと判断して火星から脱出するが、ワトニーは生きていた。彼はチームが残した物資でなんとか生き延びて地球への帰還をめざすが・・・という話。
20世紀前半までは、地球上にも(いわゆる文明国から見ての話しですが)未踏の秘境があり、“冒険の旅”というものが成立していたと思いますが、それ以降、本当の意味での“冒険”はなくなってしまったように見えます。
このため、“冒険” の実体験を描いたノンフィクションはネタ切れ気味です。
そこで、古の冒険譚や架空世界でのアドベンチャーを基にしたフィクションが数多く書かれているわけで、本書もその一種なのですが、この手のものをそれなりの数読んできた私にとっても、本書はバツグンといっていいぶっちぎりの面白さでした。
主人公が最後には救出されるという結果が見えていても、そのプロセスが具体性とリアリティ満点で(私の主たる読書場所である通勤電車が目的地に着いて)途中で本の閉じなければならないのが(そのたびに)本当に残念に思えるほどでした。
リアリティ満点と言っても、理科に詳しくない者としては、書いてあることが(現在のサイエンスから言って)リアルなのかどうかは実はまったくわからないのですが、そういったド素人が読んでもリアルに感じられるように描いてあることが素晴らしいと思うのです。
もう一つ、本書の魅力は、ワトニーの相当にノリがいい(というか時に不謹慎な)乾いたユーモアにあります。ところが、映画化時のキャストは(ク〇真面目が似合う)マット・デイモン。(これから見に行く予定なのですが)かなりイメージずれていないか?・・・と少々心配です。