蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

君の名は。

2016年10月17日 | 映画の感想
君の名は。

新海監督の過去の作品はだいたい見ています。
いずれも叙情的なムードが強く、ストーリー展開はとてもゆっくりなので、今回のようなメジャー級作品ではどうかな?
なんて思っていましたが、本作では、登場人物が考えこんじゃうようなシーンや風景描写が続く場面はあまりなく、スピード感にあふれた展開となっていました。

一方で、光彩あふれる風景や特徴ある鉄道の描写(本作では特にドアの開閉のシーンが印象的)などの特徴は過去の作品のままでした。

見終わった後も、ここまですごいブームになった要因はよく理解できませんでした。
いや、内容が悪いとかじゃなくて、(前述のようにメジャー向けの演出をしたとしても)やや説明不足の設定や時間軸を行ったり来たりする筋書は、やはり万人向けとは言えず、ある程度お客さんを選ぶものなんじゃないかな、と思えたからです。

いや、
理解しずらい展開で、お涙頂戴的な場面がなく、子供にウケるようなところはなく、恋愛ものやパニックものとしてみるとインパクトが弱い、終盤はややアンチクライマックス・・・
こうした、「売らんかな」的な作りをわざと否定しているような内容に、かえって新鮮さを感じた人が多いのかもしれません。


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