蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

再会の食卓

2012年01月22日 | 映画の感想
再会の食卓

共産党軍に敗れて台湾に渡り、本土の家族と生き別れた国民党の兵士が本土の(元)家族への訪問を許され、上海の(元)妻と息子を訪ねる。

(元)妻は、今では本土の男と結婚して孫もいる。しかしその家族は元兵士の男を、せいいっぱいのご馳走をそろえて暖かく歓待する。男は(元)妻を台湾に連れ帰りたいと申し出、本土の(現)夫も承諾するが・・・という話。

以下は私の解釈(多分間違っていると思います)。
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(現)夫がいとも簡単に連れ帰りを許したのは、実はそれが実際には不可能であることを知ってたからだと思う。当局がそんなことを許すはずはない。

しかし男が帰るまでしばし夢をみさせてあげようとしたのだ。元妻もそれは十分知っていた。
男自身もそれを知っていて、だから(現)夫が連れ帰ることを承諾しても苦しそうな表情を崩すことはなかったのだ。
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邦題通り、食事の場面が数多く描かれる、大皿に盛られたおかずを自分の箸で同席する人の飯茶碗に入れてあげるという中国の習慣は、衛生面では問題ありだし、現在の日本の若い人には「冗談じゃない」かもしれないが、私のような年寄りには「いいものだなあ」と思えた。

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