蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

騎士団長殺し

2021年03月27日 | 本の感想
騎士団長殺し(村上春樹 新潮社)

肖像画家の「私」は妻に浮気されて離婚する。傷ついた私は車で放浪した後、友人の雨田の父(高名な日本画家:具彦)が暮らしていた山奥の家を借りて暮らすことにする。その家の屋根裏に具彦が残した未発表の絵が隠されていた。その絵はオペラの騎士団長殺しを日本古代風に?表現したものだった。「私」は近所にする免色から肖像画を依頼され・・・という話。

村上さんの長編というと、正体のわからない悪意に満ちた敵が出現して・・・というパターンが多いような気がするが、本作ではそういう存在は登場せず、愛する妻に裏切られてちょっとおかしくなった?「私」が立ち直っていこうとするプロセスが延々と(というと失礼だが、題材のわりに長すぎるのでなかろうか?)続いていく感じだった。

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