フーガはユーガ(伊坂幸太郎 実業之日本社)
風我と優我は双子の兄弟。幼い頃から父親の暴力に悩まされてきた。二人には特殊な能力があった。誕生日になると2時間ごとに二人がどんなに離れた場所にいても瞬間移動して入れ替わる(着ている服や手をつないでいる人もいっしょに移動する)ことができるのだった・・・という話。
荒唐無稽としかいいようがない二人の「能力」も、著者の手にかかると妙なリアリティがある面白い現象に見えてくるから不思議だ。
例によって悪の権化みたいな人が出て来て、「能力」を生かしてこの人をやっつける、というストーリーになる。悪者の描き方がうまい(とても悪い人のように思えるように描写してある)ので、終盤ではどうしても主人公側に立って勧善懲悪のカタルシスを得ようとページをめくる手が止まらなくなる。
著者の作品をたくさん読んできたので、さすがにこのパターンも飽きてきたかなあ、という気もする。
風我と優我は双子の兄弟。幼い頃から父親の暴力に悩まされてきた。二人には特殊な能力があった。誕生日になると2時間ごとに二人がどんなに離れた場所にいても瞬間移動して入れ替わる(着ている服や手をつないでいる人もいっしょに移動する)ことができるのだった・・・という話。
荒唐無稽としかいいようがない二人の「能力」も、著者の手にかかると妙なリアリティがある面白い現象に見えてくるから不思議だ。
例によって悪の権化みたいな人が出て来て、「能力」を生かしてこの人をやっつける、というストーリーになる。悪者の描き方がうまい(とても悪い人のように思えるように描写してある)ので、終盤ではどうしても主人公側に立って勧善懲悪のカタルシスを得ようとページをめくる手が止まらなくなる。
著者の作品をたくさん読んできたので、さすがにこのパターンも飽きてきたかなあ、という気もする。