蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ヴァン・ショーをあなたに

2019年06月15日 | 本の感想
ヴァン・ショーをあなたに(近藤史恵 創元推理文庫)

「タルト・タタンの夢」に続く、フレンチレストラン「パ・マル」の三舟シェフが探偵役になって日常の謎を解いていくシリーズ2作目。

私にとって本シリーズの魅力は、「パ・マル」の雰囲気や料理の描写、従業員のキャラなのだったが、本作ではそもそも「パ・マル」が舞台ではない話が(7作中)3作あったりしてちょっと残念だった。(「パ・マル」とほとんど絡まない「氷姫」はなかなかよかったが)

「ブーランジェリーのメロンパン」に出てくる街中の(惣菜パンとかが置いてある)平凡なパン屋さん(店名は「ブラン」としゃれてるけど)も著者にかかるととても魅力的な、訪れてみたい店に思えてくる。でも「ブラン」や「パ・マル」みたいな店って現実にはあまり見たことないんだよなあ。
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ハード・コア(映画)

2019年06月15日 | 映画の感想
ハード・コア(映画)

右翼系組織の構成員:権藤右近(山田孝之)は(知的障害がある)牛山(荒川良々)とともに(組織の指示で)埋蔵金の発掘をしている。右近の弟:左近(佐藤健)は商社のエリートサラリーマンでとてもモテるが、右近と牛山はいつも女性に飢えていた。ある日突然牛山が住む廃工業にロボットが現れる。このロボットは現代の科学を超えた技術で作られていることがわかり・・・という話。

原作は狩野無礼さんで、確かに青年漫画誌にありそうなストーリーなんだけど、山田孝之や佐藤健がカッコよすぎて、ちょっとストーリーから浮いているような気がした。特に山田さんが演じる主人公は、(多分)情けないけど一途な男、というキャラのはずなんだけど、見た目やしぐさが立派すぎるんだよね。

右近が属する組織の狡猾な幹部:水沼(康すおん)がとてもよかった。全く知らない役者さんなんだけど、けっこうなキャリアがある人なんですね。
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