蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ローンレンジャー

2014年04月26日 | 映画の感想
ローンレンジャー

合衆国の法執行官?の主人公は、お尋ね者に兄と仲間たちを殺されるが、インディアンのトントに救われて一人だけのレンジャーとしてお尋ね者を追う。実は主人公は兄嫁にほのかな思いを抱いたのだが、その兄嫁と息子がお尋ね者一味(鉄道会社の実力者)に捕まっているのを知り、その救出に乗り出す。一方、トントもお尋ね者に一族を虐殺された過去を持っており・・・という話。

冒頭と終盤の列車が絡むシーンは圧倒的で、オリジナルでもBGMとなっていたというウイリアムテル序曲は今聞いても心躍らせるものがあった。
このあたりだけでも本作を見る価値は十分にあるが、中盤はやや間延びした感じ。オリジナルは見たことないが、本作は復讐譚のはずで、それなのに主人公とトントのルサンチマンの強さがあまり強調されないので、ややカタルシスに欠ける感じ。

オリジナルはもっとわかりやすい話だったんじゃないかと思うけど、それをいろいろな解釈を可能にしたというか、含みのある話に変えたりして、コミカルな味を出しながら大人向けというか玄人好みに作り変えようという、製作者の意欲を感じた。そういう方針をディズニーがよく認めたなあとも思った。そのせいかどうか、アメリカでの興行成績はふるわなかったそうである。
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