僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

タイ旅行 あの時はモミィのパパもまだ高校生

2018年05月26日 | 旅行

日大の「悪質タックル問題」は益々ヒートアップしており、それを取り上げたこのブログの閲覧数も、ここ1週間ほど、ふだんの倍近い数字がず~っと続いています。西城秀樹や日大や。やはり関心の高い時事ネタは閲覧数が増えますね。沢山の方々にお読みいただいて有難いことだと思っています。

しかし話題はガラリと変わります(これで閲覧数も減るでしょうね・笑)。

去る5月12日と13日の2日間、東京で「タイ・フェスティバル」という催しが行われ、その様子がテレビで流れていました。会場は沢山の人たちで賑わい、2日間で約30万人が詰めかけたとのこと。タイ料理をはじめ、タイに関連するさまざまなサービスを提供する200近いブースが出店され、ステージではムエタイや伝統舞踊、タイ人歌手のコンサートなどが行われたということです。

そして次の週の19日と20日には大阪で開催され、このあとさらに6月に名古屋と仙台で、8月には静岡で、この「タイ・フェスタ」が開かれる予定だという。それほど大人気のイベントなんですね。

聞けば今は空前絶後!のタイ・ブームだそうです。タイへ旅行する日本人の数もめちゃくちゃ増えているとのことです。ふ~ん? 空前のタイ・ブームなの? それは知らんかったな~ 

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元号が平成に変わった年(1989年)に、一度タイへ旅行したことがあります。もう30年近く前のことですが、息子たちの学校が夏休みに入り、家族4人で海外旅行をしようと計画したのが東南アジアへの旅行。長男が17歳で次男が16歳。いずれも高校生でした。

しかし陸上部に入っていた次男は、試合の日程が入り、行けなくなった。まさか次男1人だけ家に置いて3人で旅立つわけにもいかず、妻が残り、結局僕と長男の2人で行くことになりました。

行く先は、マレーシア、シンガポール、タイ、香港の4カ所のツアーでした。

マレーシアからシンガポールへの旅を終え、シンガポールからタイのバンコク空港へ到着したら、2人の現地ガイドが出迎えてくれた。それがまだ学生じゃないかと思うほど若い男性2人で、1人がノム君という正式なガイドで、もう1人は見習いのようだった。2人とも何とか日本語は話せたが、時々何を言っているのかわからない。何か頼りなさそうだな、大丈夫か? と不安になったほど。しかしまあ、態度は誠実でマジメそうだったので、その点は安心できた。

まず中華料理店に入ると、中央に舞台があり、直立不動で歌う男性や、チャイナドレスの可愛い女性、そして八代亜紀そっくりの歌手が出てきて、それぞれ歌を歌うのだった。そしてそのあと、ホテルへ案内してもらったわけだが、チャオプラヤ川のほとりにあり、ベランダからはその大きな川が一望できた。


 
  ホテルのベランダから見たチャオプラヤ川。
 

翌日、ホテルの裏側のチャオプラヤ川の船着き場から細長い船に乗り込んで、船からバンコクの街を見学した。船が止まるたびに、物売りのおばさんたちが何人も小さな船で近づいてきて、僕らに麦わら帽子や果物などを売りつけようとしつこく迫ってくるので閉口した。

そのチャオプラヤ川を南に下り、遠方に「暁の寺」などを展望しながら、やがて支流に入って行った。「暁の寺」のことを、ガイドのノム君は「あれが、あかちゅきのてらです」と言っていた。舌がうまく回っていない。

細い支流に入ると、この川から民家の裏側が丸見えで、裸のお尻をこちらに突き出して洗っている女性とか、水浴びをする子供とか、洗濯をしている女性とか、さまざまな生活の姿が目に入って来た。観光地巡りもいいけれど、こういう実際の生活ぶりが見られるというのも、海外旅行の魅力のひとつだ。

その後、「暁の寺」に上陸した。それから王宮、エメラルド寺院なども回ったが、極採色で飾られた輝くばかりの造りに圧倒された。本当に素晴らしかったなぁ。

昼食後もいろんな名所を巡ったけれど、車の中でガイドのノム君が、僕と長男の関係を「キョウダイ、デスカ?」と聞いた。「いいえ。親子です」と僕は苦笑い。するとノム君は「ソーデスカ。オヤコ、デスカ」と言いながら、じ~っと僕と長男の顏を見比べていた(笑)。

また、ノム君は「ウシ、ありますか?」と聞いたので、僕は思わず長男と顔を見合わせた。「牛? いや、牛なんか、いないよ」と言うと、ノム君は不思議そうな顔をして僕を見つめる。そして「ウシですよ。ウシ」と繰り返す。やがてそれが「牛」ではなく「うち」→「家」のことだとわかった。「自分の家を持っていますか?」と聞いたのだった。で、「家、持ってますけど」と僕が返事すると、ノム君は、自分は将来家を持つつもりです、という意味のことを、たどたどしい日本語ながら、力強い口調で言った。

タイには2泊しただけだった。ノム君は空港でお別れをする時「いつか、ニホンにいきます」と僕の手を握った。僕は彼に、仕事で使っている名刺に自宅の住所をメモしたものを渡し、日本に来た時はきっと訪ねてくるようにと言うと「ハイ。ハイ」と何度も真剣な顏で頷いた。

そこから3時間足らずで香港に着き、そこでも2泊して旅は終わった。

旅行の様子は、当時の日記に詳しく記しているので、それを読み返すとその時の光景がありありと目に浮かぶ。

それにしても、タイ・バンコクのガイドノム君には強烈な印象が残っている。一生懸命になって日本語を話そうとする真剣な顔つきが強く印象に残った。

さて、旅行を終え、沢山撮った写真も出来上がり、その写真の中でノム君が写っていたものを数枚、あらかじめ聞いていたバンコクのノム君の住所へ送ってあげた。

すると、しばらくして、ノム君からハガキが届いたのでした。

それをご紹介します。これです。


 

一番上の行は「親愛なる昇さんへ」という意味でしょうね。

あなたの てがみ は しゃしん を
もらいました。どうも ありがとうござい
ました。 あなたのかぞくは おげんきですか。
おひまがあります。Thai(タイ)は また きてください
末筆 ながら ごけんこう ごかつやく
ごはってん を おいのり申しあげます。
           さようなら

そんな文面でした。
いかにも律儀なノム君らしい文章です。

「末筆ながら」というのが面白いですね~
「ご健康ご活躍ご発展をお祈り申し上げます」
というのもねぇ。ホント、面白いですわ。

「おひまがあります」というところが意味不明ですけど(笑)。
たぶん「おひまがあれば」という意味なんでしょうね。
とにかく一生懸命書いてくれたことは伝わりますね。

さて、
ノム君とは、
それ以降、ご無沙汰です。
あれから29年経つわけですが
今では日本語も流暢に話せるんでしょうね。
きっと「うし(家)」も建てたんだと思います。

タイ旅行と言えば、このノム君のことを思い出すので、
「タイ・フェスティバル」のニュースに見たのを機に、
今日のブログにその話を書いてみました。

 

*その時の写真を何枚か掲載します。


 
チャオプラヤ川の「水上タクシー」と呼ばれる船の中で。
左が当時17歳(高校2年)の長男。今のモミィのパパです。
その右にいるのが、ガイドのノム君です。
 


  
「暁の寺」の前で記念撮影。ノム君が撮ってくれた1枚。
ノム君は「あかちゅきの寺」と言ってましたけど(笑)
 


 
 チャオプラヤ川の支流に入ると、家の裏で洗濯などをする人たちが。


 
エメラルド寺院をバックに。
僕は40歳、長男は17歳。兄弟に見える???

 


 
ローズガーデンで像にエサをやる長男。
恐る恐るやっているところは、モミィが、
羊にエサをやっていた姿と似ています。


 
タイの民族舞踊を観ながらの夕食でした。
旅行もあとわずかで気が緩んだのか、
お酒を沢山飲んで酔っぱらいました。

 


 
街にはサムロと呼ばれる小型タクシーが沢山走ってました。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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再会を願います (yukari)
2018-05-27 08:05:13
いいお写真ばかりですね~。
この頃からは、タイの風景も変わったでしょうか?
ご長男とのツーショット!ほんま兄弟にみえますわ。
のんさんは年とられないですね~。うらやましいい。
ノム君のお手紙もお人柄がでていて、ほのぼのします。
今度は、ご長男ともみぃちゃんとのんさんの三世代でノム君との再会の旅!期待しております~
すごい出世してはる気がしますわ
返信する
タイやシンガポールや (のん)
2018-05-27 09:34:40
今のタイはどうなんでしょうね。
歴史的な建造物は変わらないでしょうし、
街の様子も、先日のテレビ映像を見ていると、
旅行した当時と、さほど変わらないように見えていました。

ノム君ももう50歳くらいになっていると思いますが、
勉強熱心だし誠実なので出世してくれていたらいいですね。
再会の旅…。むむっ。実現できるかなぁ。

あの時の旅行ではシンガポールへも行きましたが、
そこでアメリカと北朝鮮が会談をするとかしないとか。
今、世界中から注目を浴びていますね。
また、シンガポールでのエピソードも書いてみたいと思っています。
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