スーパーマーケットなど、お店にあるトイレには、
「きれいにお使いいただき、ありがとうございます」
という張り紙がしてあることが多いですよね。
それを見るたびに僕は思うのです。
「これからトイレを使うのに、先にお礼を言われてもなぁ」とか。
「きれいに使った」かどうかって、なんでわかるねん? とかね。
まぁ、でも、その程度なら別に不思議でも何でもありませんが、
トイレの貼り紙と言えば必ず思い出すことが僕にはあります。
それは20年近く昔の話なんですけど…
うちの妻と2人で滋賀県・琵琶湖畔の長浜へ遊びに行き、そこのホテルで宿泊した翌日のことでした。
長浜から大阪へ列車で戻る途中、大津駅で下車しました。ちょうどその日、午後から催される「大津祭り」を見物しようと思ったからです。
沿道へ見物に行く前に、まず駅の隣にある平和堂というスーパーマーケットに入り、僕は3階か4階のトイレの個室に入ったのです。
そして、そこで見た貼り紙に驚いたわけですが。
それは、僕がこれまでの人生で目にした無数の貼り紙の中で、最も奇妙で不可解な文章が書かれていたのです。
それは、こういう文章でした。
トイレを利用される方へのお願い。
このトイレの中で、行水をしないでください。
守っていただかない場合は警察に通報いたします。
(原文ママ)
そう書かれていたのです。
「トイレの中で行水?」
そんなことする人が本当にいるのか。
あるいは「行水」という言葉が、
「お湯や水に浸かって体の汗などを流す」
という意味ではなく、別の何かを示しているのか?
いやぁ、わからない。
何のことやら見当もつかなかった。
で、旅行から帰って何人かの友達に伝えたら、一人だけ、
「それは、ホームレスのような人がそこに入るんと違う?」
と言ったけど、大人が便器を使って汗を流すなんて無茶ですよね。
トイレを風呂代わりに使う人なんて、いるわけないじゃん。
ということで、
いまだにあの貼り紙の意味が何だったのか、謎のままです。
トイレと言えば、「トイレの神様」という歌もありましたね。
トイレで行水なんかしたら、トイレの神様に怒られまっせ~。
大津市にはそれ以来行っていないので、
スーパーの平和堂が今もあるのかどうか知りませんが、
あったとすれば、あのトイレの謎の貼り紙もまだ存在するのか?
やっぱり今でも、何となく気になっている僕です。