~ モミイ、モミイとテレビは騒ぐ ~
最近、テレビのニュースでやたらに「モミィ、モミィ、モミィ」という言葉が出まくっていた。わが家では当然ながらうちのモミィを連想してしまうので、ついつい目がテレビへ向く…。そんな日が続いた。
その「モミィ」というのは、今年1月、NHKの会長に就任した籾井(もみい)勝人氏のことである。この人が就任記者会見で「個人的意見」としながら、なんだかんだと言って物議を醸すこととなり、一躍「時の人」となった。だから「モミイ」は甚だイメージが悪い。最近、やっと彼に関する報道も下火になってきた。わが友ドイロンがモミィの登場するブログに「モミィの記は残った」(樅の木は残った)と名づけてくれ、大いに喜んだ僕だけど、こちらのモミイは、まったくねぇ~。はた迷惑ですわ。
~ 学校で「回文」が流行 ~
モミィが僕に「かいぶんって知ってる?」と聞くので、「あ、上から読んでも下から読んでも同じ文…というやつやなぁ」。つまり回文。
「そうやで。クラスで、はやってるねん」とモミィ。「たけやぶやけた…みたいなもんやろ」と僕が言うと「そんなん誰でも知ってるで」とエラそうな口をきく。「だったら『マカオのおかま』はどうや?」「なに、それ?」と首をかしげるモミィ。うむ、8歳児には不適切な例だったか…と後悔。そこでモミィに「どんなんがあるの?」と聞くと「いま うんどうかい すいか うどん うまい」と得意そうに言った。なるほど~
村上春樹さんの著作のひとつに「またたび浴びたタマ」という、題名を見てもわかるように回文のかるた集がある。「マカオの…」も、たぶんそこに出ていたのだと思う。ま、いろいろな回文があるけれど、僕の好きなものにこんな異色作もある。「世の中ね 顔かお金かなのよ」→「よのなかね かおか おかねか なのよ」。で、これをまたモミィに教えてしまった。言ってからしまった…と後悔した。学校でモミィがそれを口にしたら、先生に眉をひそめられそうだもんね。
* ~ 授業参観でびっくりしたこと ~
先日、モミィの小学校で授業参観があった。珍しくその日は英語の授業だった。モミィは2年生だけど、何ヶ月かに1度、外国人講師が来て英語の授業をやるということは聞いていたので、興味津々で学校へ行った。その日は珍しく、教室の後ろの壁のそばに、保護者が座れるように椅子が並べてあった。そこに座っている人もいたし、立ったままの人もいた。僕が教室に着いたときはまだたくさんの椅子が空いていたので、入り口近くのひとつに腰掛けて授業を見学した。
講師はウェイという若い男性で、ゼスチャーたっぷりに児童たちの笑いを誘っていた。そして「ハワユー?」と大きな声で言い、児童たちに反復させる。次にウェイ先生は、隅に立っている担任のM先生に「ハワユー?」と言い、M先生はそれに対して「アイムハピー」と答える。ウェイ先生はまた児童のほうを見て、こんなふうにやりとりするんだよ、という意味のことを、ゼスチャーをまじえて英語で言う。そのやり方や雰囲気は、毎週月曜日にモミィが通うECCの英語教室とよく似ている。
そして、ウェイ先生が、児童の席の間をウロウロ歩きながら、「ハワユー?」と誰かを指名する態勢をとりはじめると、教室中がざわついた。「当てないで!」という仕草をする児童たちの1人を指差して、「ハワユー?」。しかし当てられた児童は無言のまま。ウェイ先生が小さな声で「アイムハピー…? アイムハングリー…?」などと助け舟を出すと、児童が小さな声で「アイムハピー」と言い「オーケー!」とウェイ先生が手を叩き、教室の子供も大人も拍手した。
さて次は…と、ウェイ先生がまた教室内を「ハワユー?」と言いながら歩き回る。…と、こちらのほうにやってきた。僕の目の前に座っている男の子の横まで来て止まり、「ハワ~…」と大声を出して、その子を当てるのかと思ってウェイ先生の顔をじっと見ていたら、「ハワ~ユー?」と、その後ろに座っていた僕に質問したのである。げぇっ。僕が当てられたのだ。保護者でっせ~。椅子に座っていたので児童と間違われた…なんてことあるわけないけど、まさか僕が「ハワユー?」と質問されるなんて。保護者たちの視線がいっせいにこちらに注がれ、児童たちもみんな振り返って僕のほうを見た。
僕はびっくりしながら立って「アイムファイン・サンキュー」と言い、ウェイ先生は「グッドジョブ!」とニッコリ笑って指でマルを作り、教壇のほうに戻って行った。…まぁそれにしても、参観に来ている保護者を当てるとは…普通の先生なら絶対あり得ないことだけど、さすがに外国人は違う…と妙に感心しながら、でもまぁ、モミィも見ている中で、当てられてすぐに言葉が出てきてよかったと、胸をなでおろした次第です。
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