僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

人生いろいろ ビールもいろいろ

2021年06月17日 | 旅行

海外に行くと、日本の常識では計り知れないようなビックリすることばかりですけど、ホントにねぇ、ビールひとつ見ても、いろいろですわ。

★北京の街で、ある食堂へ入ってビールを注文した。しばらくしてテーブルにドンと置かれた瓶ビールをさわって驚いた。冷えていないのだ。
こんな生ぬるいビールを出すなんて何かの間違いじゃないかと思ったら、案内をしてくれていた日本人留学生の女の子が「こちらではビールは冷やさないみたいです」と説明してくれたので二度ビックリ。北京の食堂では、ビールは冷やさずそのまま出すという。後日ほかの人からも、中国は北京だけじゃなく、どこへ行ってもビールは冷えていない、と聞きました。まったくねぇ

★次はラスベガスへ旅行した時のこと。
まずサンフランシスコ空港まで行き、そこから乗り換えてラスベガスに向かうわけですが、空港での待ち時間にカフェに入り、カウンタでサンドイッチとビールとコーヒーを注文した。お金を支払い、妻がサンドイッチとコーヒーを受取り、僕は瓶ビールとグラスをもらった。しかし瓶ビールには栓がしたままだったので栓抜きなしでは開けられない。それで、レジの女性に栓を指差して「オープン・プリーズ」と言った。すると女性は「手で回せ」というジェスチャーをしたのです。「はぁ?」と首をかしげると、彼女は面倒くさそうに僕からビールを取り上げ、栓にタオルを当ててギュッと回すと、栓が開いたのでした。あれまぁ。瓶ビールがネジの栓とは。レジの女性は「そんなことも知らんのかい」という顔をしてました。知らんがな、そんなこと。瓶ビールの栓をペットボトルのフタのように回して開けるなんてねぇ。

★ま、しかし、アメリカでも「ビアー・プリーズ」と言えばそれでOKかというと、なかなかそうもいきません。
「ビア・プリーズ」
「あいよ!」
となればいいんですが、店の人からは「あいよ!」の代わりに、「ビアー? 何のビアーだね? ハイネケンかい? バドワイザーかい?」などと、辛気くさそうに聞き返されることが多いのです。ビールに限らず、外国へ行くとモノを買ったり、食事や飲み物を注文したりする時、たいてい愛想が悪いし、時には「はぁ? あんた、何言うてんねん?」のような顔をされたりと、いろいろ大変です。(その点、日本の店員の方の接客態度の良さは世界一ですよね)。

★それにしても、旅先のちょっとした出来事がいつまでも心に残るってこと、ありますよね。これは2005年1月、イタリアのフィレンツェに行った時の話です。

フィレンツェの街を歩き回ったあと、小腹が減ったので通りがかった小さなお店に入りました。そこにはお客さんはおらず、店のおばさんが一人いました。僕はそのおばさんに、いちおうイタリア語でビールを注文、「ビッラ・ペルファボール」と言ったのです。しかしおばさんはすぐに返事を返してくれず、「ビッラ? ムニャムニャ?」と何やら僕に尋ねるのです。何だろう?と考えていると、おばさんは通じないと思ったのか、今度はわかりやすくジェスチャーをしてくれました。

そのジェスチャーで「瓶ビールか生ビールか?」と尋ねてくれたことが判明したのです。それで、僕も身振りで「生ビールです」と伝えたら、おばさんはウンウンとうなずいて生ビールを持ってきてくれました。あ~、その生ビールのよく冷えていておいしかったこと!

飲みながら、こっそりイタリア語の辞書を出し「生ビール」がイタリア語で「スピーナ」だということを知りました。そして2杯目を頼もうと、またおばさんのいるカウンタへ行き、「ビッラ」と言いました。
おばさんがこちらを見た時に、僕は「スピーナ!」 と叫んだのです。

するとそのおばさんの表情が驚きになり、次に輝くような笑顔で、
「オー、スピーナ。ブラボ~ッ!!」
と、店中に響き渡るような声を上げ、喜んでくれたのです。
「ブラボ!」という叫び声が今も忘れられません。

まるで「アンタ。いつのまにその言葉を覚えたの。すごいわねぇ!」という表情でした。単語ひとつ覚えただけで、あんなに喜んでもらえたことって、これまでなかったことでした。

フィレンツェの街の中を流れるアルノ川の川沿いにあった小さなお店でしたが、本当に懐かしい思い出です。

ビール好きの方が海外旅行をされる時は、ぜひその国のビールの単語と、さらに「生ビール」と「瓶ビール」の言葉も覚えておかれるといいですね(笑)。

ど~も、失礼しました~!


 
 フィレンツェで最も有名な建物「ドゥオモ」の前で。
 ドゥオモ、失礼しました~(面白ないわ)。


 
 そしてこれが、スピーナ(生ビール)のお店です。
 結構いい気持になってきているようで、たぶん2杯目。

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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