横綱の日馬富士が前頭8枚目の貴ノ岩の頭をビール瓶で殴り、大怪我をさせたというニュースにはぶったまげた。モンゴルの力士ばかりが集まった親睦会のような席で殴ったという。殴られた貴ノ岩はそれが原因で、現在福岡で行われている九州場所に初日から休場している。
このニュースは、今朝のスポーツ紙に出るまでは伏せられていたようだ。貴ノ岩の休場の理由も当初は発表がなかったという。それがスポーツ紙に出るからということか、昨日、診断書の中身が公表された。それによると「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間程度」というものだったそうである。命にかかわりそうな大怪我だ。本当に全治2週間程度なのかと疑うほどだ。そんな怪我を負わせたということは、傷害罪で刑事事件になっても不思議ではない。日馬富士もただでは済まないよね。
テレビでは、今日の午前中に日馬富士がインタビューに応じ「申し訳ない」と言って、やったことは否定しなかった。そのあと、日馬富士の親方でもある伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と日馬富士が、貴ノ岩の所属する貴乃花部屋に謝罪に訪れるが、それと入れ違いに貴乃花親方が乗った車が目の前を通り過ぎて行った映像が流れた。貴乃花親方にしてみれば会いたくなかったのだろうか。
昔、僕も妻も貴乃花の大ファンだった。最近はめっきりマスコミに出る機会が少なくなったけれど、先日は貴乃花の息子(イケメンの靴職人として有名)が結婚したことが報じられたばかりだった。それが今回は、弟子の貴ノ岩がこんなことになり、また注目を浴びている。相撲界本来の出来事とは関係のないところばかりで貴乃花の名前が出てくるのも、なんだかなぁ、という感じである。
それにしてもあの温厚そうな日馬富士が、ビール瓶で人の頭を殴るか?
信じられない話だが、本人も否定していないので、事実なんだろう。
日馬富士といえば、先場所は、4横綱のうち3人までが休場して、たった一人の横綱として千秋楽まで踏ん張り、1差で追っていた豪栄道を結びの一番で破り、そのあとの優勝決定戦でも勝って逆転優勝を遂げた。僕も思わず拍手をした。別に日馬富士のファンでもなく、どちらかといえば大阪出身の豪栄道を応援していたにもかかわらず、である。そんないい印象を持っていたので、今回の不祥事は甚だ残念である。
今日から休場した日馬富士は、たぶん二度と土俵に上がることはないだろう。せっかく数々の功績を残してきたのに、こんなことで土俵を去ることになるとはね~(まだ引退が決まったわけじゃありませんが)。
9月場所の栄光からわずか2ヵ月で奈落の底へ転落してしまった。
そしてもう一人、小池百合子都知事がきょう、希望の党の代表を辞任することを表明した。
この人もまた9月に「希望の党」の結成を発表し、自らが代表となって大いに日本国民の期待を集め、人気絶頂の感があった。ひょっとしたら選挙で自民党を上回り、日本初の女性総理の誕生か、とまで噂された。それが…なんとまぁ2か月後には、自分が創り上げた党の代表を辞任するという事態にまで転がり落ちてしまったわけで、こちらも2か月でズッコケてしまった。
栄光を味わうと、心のどこかに油断とか慢心が芽生えてくるのだろうか?
栄光なんて味わったことのない僕には、そのへんはわからないけれど。