昨日の夜8時からのNHKテレビの「ためしてガッテン」で、
ついに! 耳鳴りが治る 原因解明&治療最前線
という、番組があった。
「ついに耳鳴りが治る」とは、いくら視聴率を意識したものとはいえ、
言い過ぎである。耳鳴りが「ついに治る」なんて、ウソに決まっている…
新聞に載っている健康雑誌の広告などにも、どれだけ
「この方法で耳鳴りが治る」という記事があふれていることか。
たとえば、これは今日の朝刊の書籍広告欄だが…
↓
とまあ、こんな感じで、自信満々の宣伝ぶりである。
しかし、事実はそんな安易なものではない。
治るとしても、一過性の耳鳴りが少し良くなるぐらいのことだ。
僕らのように24時間、キーンという音が脳に響き渡る耳鳴りは、
「まず治らない」とされ「治すより慣れる」ことが大事と言われる。
その耳鳴りが「ついに治る」というのだから、
耳鳴り持ちの人は「ほんまか?」と怪しみながらも、
昨日の「ガッテン」は、見逃せない番組だったろう。
詳しい内容については次の通りです。
ま、ご覧になった方も多いと思いますが…。
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20150304.html
このページの左側「今回のメニュー」の一番下、
「今回のお役立ち情報」というところがわかりやすいです。
この中で、治療のポイントになるのは補聴器だそうだ。
僕は、最近は少し遠ざかっているが、
7年前からTRT療法というのを受けている。
TCIという補聴器に似た器具があり、耳穴に装着する。
それがザワザワ~という音を出して耳鳴りへの意識をそらす…
そういう治療法なのであるが、着けているとよく補聴器と間違われた。
僕が使っているTCI
昨日の番組では、TCIではなく、補聴器そのものが、
耳鳴りを「ついに治す」切り札として登場したのである。
「多くの耳鳴りは加齢などによる聴力の低下が原因」
…ということで、僕にはむずかしい理屈はわからないが、
聴力が低下すると、蝸牛が振動を信号にして脳に送れなくなり、
その影響を受け、脳がキーンという音を作ってしまうそうである。
それを補聴器で補えば、耳鳴りは消える…
と、簡単にいえばそういうことらしい。
じゃぁ、聴力が低下していない若い人にもなぜ耳鳴りが起こるのか、
という疑問が出てくるし、どうも全面的には納得できない。
僕だって、耳鳴り発症の頃は聴力に何の問題もなかったしね。
だから、この治療法は、耳が遠くなった年配の人のためのもの、
と考えたほうがいいかも知れない。
あるいは、それと知らずに聴力が低下していたとしたら、
補聴器を使い、聞こえない音域をカバーすると、
ひょっとして、少しは耳鳴りがマシになるのか?
僕が耳鳴りで通っている大○前病院へ、一番最近に行ったとき、
「今はもうTCIは製造していません」
…とシーメンスの会社の人から伝えられた。
そろそろ新しいTCIに買い換えたいと考えていた僕は、
「えっ? 無くなったら困りますがな」
と言うと、
「新しく、補聴器とTCIを兼ねた器具が開発されました」
とのことだった。スイッチを切り替えて使うのだろうか。
その話を聴いたとき、両方を兼ねた器具って、
変な話だなぁ、と不思議に思ったものだけど…
その話と、昨日の番組の話と、
何となく共通するところがありますよね。
補聴器とTCI…
一度、また大○前病院へ行き、昨日の番組の話を出して、
補聴器について聞いてみようか…とも思っています。
まあ、ダメで元々ですけどね。