僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

耳鳴りは相変わらずです

2010年09月18日 | 心と体と健康と

15日に耳鳴り治療(TRT)で、2ヶ月ぶりに大手前病院に行きました。
言語視聴覚室で、もうすっかりおなじみになった前○先生が、ニコニコと迎えてくれました。奥には、耳鳴り治療器TCIを扱うトーシンの社員の方もおられました。

TCIが先日、スイッチを切っても音がしたままだったので(今は直りましたが)そのことをトーシンの社員の方に言いました。
「よくあるんですよね。この夏は特に熱かったので、汗がTCIに入ってスイッチ系統も狂うということがあるんです」と言い、僕のTCIを見て、「今は正常ですよね」と言いながら、サッサッと掃除をしてくれました

耳鳴りの症状は、正直に言って、一向に改善しない、というのが現実です。
そのことを先生に報告するのですが、「前と一緒です」と言うだけではつまらない。何か新しいことを言わなければ…と思うのですが、それも思いつかない。
ただ、ちょっと変わってきたことといえば、耳鳴り治療器であるTCIを、あまりつけなくなった、ということだ。これをつけると、たしかに耳鳴りを緩和できるので、これまで重宝してきた。それをつけないということは、耳鳴りが気にならなくなったのか…ということになるのだろうけど、そういうことではなく、要するに、いちいちつけるのが面倒になった…というのが本音である。

それは言い換えると、耳鳴りに慣れて来た、ということなのだろうけど、「慣れる」という言葉にもいろいろな意味がある。少々乱暴に分けると「慣れて快適になる」というのと、「イヤイヤ慣れる」というのと、両方あるのではないか。僕は言うまでもなく「イヤイヤ慣れる」ほうである。耳鳴りに慣れるということは、「慣れなければ生きていけない」という重い命題を抱えて生きていく上のやむを得ぬ知恵であり、これはもう、体全体がすっかり「慣れた」というような単純なものではない…と思うのだ。

この日は、初めて「耳鳴りの大きさの検査」というのをしてもらった。
ヘッドホーンのようなものを耳にかぶせる。
先生がスイッチを入れると、僕の耳鳴りと同じ音が「キーン」と聞こえてくる。
その音量が、僕の耳鳴りを上回ると「はい、大きいです」と伝える。
「大きいですか…? じゃぁ、これでは…?」
と、先生が音量を操作する。音量が小さくなると、「キーン」という音が、自分の耳鳴りの音なのか、機械が出している音なのか、よくわからない。そこで、ヘッドホーンのようなものを耳から離す。それでも「キーン」という音がするのは、これはもう、僕の耳鳴りの音なのである。もう一度、ヘッドホーンをつける。「キーン」という音が、耳鳴りより大きく聞こえたときに、先生に「あ、大きくなりました」と伝える。

そんなことを数回繰り返した。
「う~ん、音はあまり大きくないですね」との先生の言葉にびっくりした。
僕の耳鳴りは、誰の耳鳴りよりも大きいのでないか…と思っていたから。

まあ、こんなことも、癒しのひとつになるだろうか…と思ったり。

それにしても、3年近く通っている病院で今ごろ「耳鳴りの大きさ」の検査を初めて受ける、というのも何となく変だなぁと思い、同じ大手前で治療を受けておられるyukariさんにメールをして尋ねてみたところ、yukariさんもそういう検査は「初耳です。…最新の機械なんですかねぇ」ということであった。最新の機械にしては、古ぼけた感じのものだったけれど…。
でも、耳鳴りの大きさって、人にはわからないと思っていたのが、こういう機械で検査してもらうのは、ひとつの安心であることに違いない。

それが終わって、耳鼻科に書類を持って行くと、なぜか診察を受けてくださいと言われ、また診察室の前で待っていた。当初から診てもらっていた宇○先生は、4月から阪大病院へ変わってしまって、もうおられない。診察と言っても、聴力検査が主だったのに、今日は前○先生に「耳鳴りの大きさの検査」をしてもらったわけだから、診察など何も必要ないのになぁ…と思いながら診察室の前で待っていた。

しばらくして、○○さ~ん、と中から女性の声が僕の名前を呼んだ。
「失礼します」と、診察室に入ると、若い女医さんだった。…オヨヨ。

「耳鳴り、たいへんですよね~」と、まず同情の言葉をかけていただいた。
これまで耳鼻科で、「耳鳴り、たいへんですよね~」なんてこと、言われたことがない。「神経科へ行って下さい」とか「慣れたら忘れます」とか「命にかかわりませんから」など、耳鼻科では、なんだか馬鹿にされたような言葉ばかりかけられていたので、この女医さんの言葉にはホロリとした。「診察なんか、いらんのに…」と直前まで思っていた僕も、これにはデレ~っとしてしまった(アホやがな)。

女医さんは、「外耳を診ますね」と、僕の両耳をのぞき、「別に何もありませんね」と言った後、「夜、眠れますか…?」と訊いた。
「いえ、なかなか、眠れないです」
「で、デパスを飲んでおられますよね。以前はマイスリー(睡眠導入剤)も処方していたようですが、これは効いていますか…?」
マイスリーは、いま、別の病院でもらっているけれど、あまり効かない。
「デパスのほうが、いいです」
デパスも、別の病院でもらっているのだけれど、これは沢山あったほうが安心である。
「わかりました。では、デパスを出しておきましょうね」
やさしい、やさしい、女医さんであった。
はぁ、これやったら、毎回診察を受けてもええやん…なんて思ったりして。

そんなことで、診察は終わった。

9月…。

9月といえば、僕の耳鳴りが発症したのが3年前、2007年の9月26日だった。あぁ、もう3年も経つんだな~。

自民党の安倍首相が退任し、福田首相が就任したのと同じ日であった。
その福田さんも、1年後の2008年の9月に退任した。
僕の耳鳴りは退任せず、留任。

次に総理になった麻生さんも、翌年2009年の9月に退任した。
僕の耳鳴りは退任せず、留任。

次に総理大臣になった鳩山さんは、今年の9月までも持たず、退任。
僕の耳鳴りは退任せず、留任。

この9月、管首相がまた退任するのではないか…という局面だった。
新聞では、ここ数年の歴代首相がすべて9月に退任しているから…
いうことで「魔の9月」などと書かれていた。
僕にとっては、耳鳴りが発症したことが「魔の9月」じゃん。

…あぁ、それにしても。

耳鳴りが発症して、もう3年も経つのだ。早いなぁ。

最初の頃、ある心療内科の医師は「1年経ったら慣れるそうですよ」と言った。
「1年も!」とんでもない。こんな耳鳴りが1年も続いたら、僕の人生はどうなるんだ!と思い悩みながら、ふと気がつくと、もう3年経ってしまったということである。

石の上にも3年…ということわざがあるけれど。
3年過ぎても、慣れないものはある。

「石の上 3年たったら 別の石」というサラリーマン川柳があったっけ。

 

 

 

 

 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする