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 僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

議会の最後は おまけつき

2009年03月27日 | 議会&役所

25日にとうとう議会が終わった。
通算26年間の議会事務局生活での、最後の議会だった。

その夜に行われた某ホテルでの送別会で、退職者を代表をしてあいさつをするという大層な役回りをさせられて、なんとかそれは無難に終えることができ、まあ、やれやれ、ほんとうによかった、WBCも日本が優勝したしなぁ…と、何もかもがハッピーエンドという、まことに幸せな気分に浸ったのである。


…こうして、最後まで勤め終えることができ、今日、このように華やかな舞台に立たせていただき、お世話になった皆様方に、暖かく見送っていただくことができますのは、本当に幸せなことでございます。WBCの日本連覇と同様、終わりよければすべてよし。まさに、ハッピーエンド、ハッピーリタイアという言葉のとおり、幸せな退職である、と、私どもは考えております…。今後におきましても、これまで役所生活で培わせていただきました数多くの経験を活かして、これから、充実した意義のある第二の人生を送ってまいりたいと考えておりますので、なにとぞよろしくご指導のほどを、お願い申し上げる次第でございます。
むにゃむにゃむにゃむにゃ…

  …………………………………………………………………………


前にも書いたが、僕が勤めている市では、この3月末に市民病院が閉院されることになっている。

市民病院が消えると住民の方たちが困ることは誰にでもわかっていることだけれども、医師不足や建物の老朽化など、深い問題が根底に横たわる中で、病院経営は悪化の一途をたどり、1日300万円近くの赤字を日々生み出してきていたのが現状だ。1日300万円だと1月9000万円、1年で10億以上の赤字が生まれ、すでに累積では40数億円の赤字を抱えている。

市民病院は、地域でそこにしか病院がないという環境であれば、行政の責任として、閉院は、住民にとって死活問題になってくるけれど、うちの市のように、他に大病院がいくつもあり(僕が毎月不整脈を診てもらっている徳○会病院もこの市にある)、医療環境が満ち足りている地域であれば、市民病院の果たす役割りは相対的に低くなり、それよりも、病院が生み出す膨大な負債によって市全体が赤字になり、その影響で他の住民サービスが低下する…ということを防ぐ方が大事な問題ではないかと思われる。そこで市長は、昨年11月に、断腸の思いではあったろうけれど、この3月をもって病院を閉院する、という苦渋の決断をされたのである。

千葉県銚子市では、市長が「公約を破って市民病院を休止にした」ということで、反対団体が市長のリコール(解職請求)の運動を行った。市内有権者の3分の1の署名が集まれば、市長をクビするか否かの住民投票に持ち込むことが出来る。銚子市では、その3分の1以上の署名が集まり、この3月29日に住民投票が行われることになっている。


http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/229628/



わが市でも、2月中旬に、病院閉鎖に反対する活動団体が「市長はけしからん」と、リコールの署名運動が展開された。運動期間は法律で1ヶ月間と決められているが、結果は、有権者の3分の1の署名は集まらず、リコールは不成立に終わり、銚子市のように住民投票には持ち込まれなかった。

しかし、うちの市長の任期満了は今年の6月であり、5月31日に市長選挙が行われることはすでに確定している。解職請求だの住民投票だと言っても、どうせ5月末に市長選挙は行われるのであり、それを思えば、今回のリコール運動は何のために行われたのか…という疑問は、大いに残るのである。


病院の問題については、僕は去年の9月に銚子市の例を挙げて書きました。
まだその時は、僕は自分の立場を隠していましたが、病院を閉鎖するということの考え方は、詳しくそこに書いています。

http://blog.goo.ne.jp/non-ap/d/20080912



さて、そんな背景の中で、25日、僕にとっても最後の本会議が開かれた。
3月定例会の最終日である。

事前に市長が、本会議の閉会直前に、進退を発表するということをマスコミに告げていたので、当日の本会議場にはテレビカメラが入り、新聞記者が何人も傍聴席へ取材に来ていた。

その場所で、最後に市長が発言席に立ち、市民病院の問題も一定の目処がついたので、次の選挙には出馬しない、ということを表明した。

…ということは、市長は、この議会が最後の議会になるわけだ。

僕も、この議会が最後の議会である。
立場は全然違うけれど、何となく不思議な縁を感じる。

市長の不出馬宣言は予想外であり、周囲に大きな波紋を投げかけた。
次の市長には誰が立候補するのかという問題である。
いま、わが議会ではその話題で持ちきりである。
おそらく、市議会議員の中から立候補者が出るだろう。
一方、病院閉鎖反対の団体からも、当然市長候補が出てくるだろう。
選挙の投票日は5月31日。あと2ヶ月しかない。短期決戦である。
まさに風雲急を告げている昨日、今日である。

そんな中で、僕は退職まであと5日となった。

あわただしい周囲の空気の中で、僕のほうはのんびりしたものだ。

机の中を片付けたり、送別会を開いてくれた人たちに、お礼の手紙とマクドナルドの券を配ったりしている。

WBCで日本選手が「世界をつかもう」という文字が入ったヘルメットを被っていたのをご存知の方も多いと思う。あれはマクドナルドの提供であった。日本のWBC連覇にちなんで、僕は妻にマックの券をたくさん買い込んでもらって、お世話になった方々へ、「世界をつかんでください」と、手紙の中へ何枚か入れてお渡しをしている。
「世界はつかめませんが、マックはつまめます」な~んて、若い人からお礼のメールをもらったりした。あはは。



 ~ おまけ ~

しかし、まあ、26日の朝刊を見たときはびっくりした。

市長が出馬しないという記事の横に写真が掲載されていたが、その写真というのは、市長が本会議場の演壇でしゃべっているシーンである。

演壇の後ろに議長席があり、その横に僕が座っているのだが、朝刊の写真をよ~く見たら、市長の右後方に小さく、ピントのボケた僕の顔が写っていた。

最後の最後の議会で、ピンボケ顔写真を新聞に掲載してもらって…
まことにしあわせな退職でございます。
ついでだから、その記事もここへ貼り付けておきます。

 

   
  市長の背後霊ではありません。 のん、です。(26日毎日新聞朝刊)

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (8)
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