僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

 メタボリックシンドローム

2008年03月05日 | 心と体と健康と

一週間のご無沙汰です。

…というセリフを僕ら団塊世代が聞けば、その昔に大流行した言葉だと知るのであるが、今の人にはわからない。これは「ロッテ歌のアルバム」という人気番組で、司会の玉置弘が毎回冒頭に発した決まり文句であり、長い間、世間で流行した。しばらく会わない人に出会うと必ず「一週間のご無沙汰です」と言い合ったものだが、この話は今日のモンダイとは何の関連もありません。
このブログが、ちょうど一週間のご無沙汰でしたので…。

さて。
同じ職場にいる男子職員のコバヤシ君(45)が、定期健康診断で医師から「メタボリックシンドローム」という言葉を聞かされたらしく、僕たちと顔を合わすなり、
「えらいこっちゃ。メタボやて言われました。これはえらいことですわ」
まるで、癌の宣告を受けたような狼狽ぶりでそう言った。
「明日から食べるもん減らして、ダイエットに励みますわ」

僕は彼のどぎまぎした様子を見て、
「なんだなんだ、こいつ。今さら何を言ってるんだよ~ん」と思った。
彼は20代の頃は、僕らと一緒にマラソンをしていて、ごく普通の体型をしていた。その後、彼は走ることを止め、同時に、どんどん太り出した。しかし、コバヤシ君はそんなことはちっとも気にせず、食べたいものを食べて、体重増加もいっこうに気にしていないように見えた。

「このごろ肥えてきたんとちがう?」と僕らが言っても、
「はぁ~。そうですねん。ここ数年で20キロ肥えましてん」
と笑うだけで、別に体重を減らさねば、という様子はうかがえなかった。
それなのに、健康診断で「メタボ」と言われたとたんにうろたえて、
「明日から、ダイエットしま~す」
と言うのだから、おまえは今ごろナニ言うと~んねん? と思ってしまう。

それにしても、最近、メタボという言葉を聞かない日はない。
それで、メタボというのは、いったい何なのだ…?
調べてみると、「内臓脂肪蓄積により、さまざまな病気が引き起こされた状態を『メタボリックシンドローム』とよびます」とある。内臓脂肪型肥満であるかどうかをみるのに一番簡単な方法は、ウエストのサイズだという。はは~ん。そういえば、「ウエストサイズ物語」というミュージカルがあったっけ。
違う…? すみません。

お腹のサイズがLサイズだったら、メタボなのか…?
はは~ん。そういえば、「エルサイズのハラ」という物語があったっけ。
マリー・アントワネットのあれ。

違う…? すみません。もう言いませんから。

ところで、メタボのウエスト基準値というのがあるそうだ。
男性は85センチで女性は90センチ。
これ以上のサイズになると内臓脂肪型肥満が疑われる。
つまり、メタボだと…。

しかしなぁ。
そんなん、ありか…? 勝手に決めて、ええんか…?

なぜウエストが85センチだの90センチだのという「基準」が出てくるのか…。

この、何かと言うとメタボ、メタボと叫ぶ風潮は、最近ではさすがに疑問の声も上がっており、こうした過度な警告は「健康な人までも病人に仕立てる」との厳しい批判が出はじめている。その通りだと思う。要するに、騒ぎ過ぎなのである。

グアムやハワイへ行くと、巨大なウエストの持ち主の方々が少なからずいらっしゃる。昔の大相撲の小錦のような人がゴマンといらっしゃる。特に女性にそういう体型の方が多く、日本ではまずお目にかかれない超ヘビー級のウエストがあちこちで目につく。それでも、エネルギーに満ち満ちているふうに見える。こういう方々に比べたら、日本人のウエストの90や100など、可愛いものである。


僕自身のことを言えば、ウエストは72~76のズボンを買う。体重も、これまでに診てもらったどんな医師からも「理想的な体重ですね」と言われてきた。つまり体重やウエストの数字だけで言えば、僕はメタボからほど遠い「健康体型」だ。しかし実際はどうか…?

今の時期の確定申告のために残してあった僕の去年1年の病院等の領収証は、かなりの枚数に上った。健康体型のわりには医者通いの日々なのであった。

僕は35歳で初めて人間ドックを受けたときから糖尿病の傾向があると言われ、今では1日3回、食前に糖尿病の薬(血糖値を下げる薬)を飲んでいる。尿酸値も高く、若い頃は2度痛風の発作も起こしている。だから尿酸値を下げる薬を朝晩飲んでいる。加えて不整脈を防ぐ薬も朝晩飲み、さらに不整脈によって生じる恐れのある脳梗塞を予防するための薬も飲んでいるし、そのうえ耳鳴りから来る不安軽減と睡眠促進のための精神安定剤も朝晩飲んでいる。「ウエスト基準値」など全然関係ないのに、これだけ薬の世話になりながら生活しているのである。

これって、内容的には完全なメタボではないか。
僕は、当節流行のこのメタボの仲間なのであった。…知らんかったなぁ。

このメタボリックシンドロームが話題になり始めてから、
「一度メタボの検査をしてもらおう」
という人たちが急増したという。…でもな。
メタボという新しい病気が発見されたわけではない。
コバヤシ君のように、過去の健康診断でいろんな指摘を受けても知らん顔していたのに、一言メタボという言葉を聞いたとたんに「ダイエットせなあかん!」と顔色を変えるのは、まあ、結果としていい機会になったといえばいえるけど、いずれにせよ、本質ではなく言葉に過敏に反応する今の社会的風潮が、変だよねぇ~。

最近メタボっていう言葉が流行しているだけで、成人病とか生活習慣病とかは以前からやかましく言われてきたものだ。今になって何がメタボなのだ、あほらしい。

厚生労働省の調査によると、日本には現在、高血圧の人が3,900万人、高脂血症の人が2,200万人、糖尿病とその予備軍の人は1,620万人もいるという。国民の30%が高血圧、22%が高脂血症、12%が糖尿病とその予備軍で、男性の29%、女性の26%が肥満(基準は知らない)とのこと。

いまごろメタボリックシンドロームの検査もないだろ、とある医師も書いていた。

僕もまったく同感だ。

メタボという言葉に惑わされ過ぎてはいけないのだ。

と、えらそうなことを言いながら…。実は今日は、午前中仕事を休ませてもらって、耳鳴りのTRT療法の検査のため、大手前病院へ行く。

達者なのは口だけで、せっせと僕の医者通いの人生は続くのである

 

コメント (5)
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