めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

自然の摂理

2013-04-03 18:02:32 | 日記
今日は一日中冷たい雨が降っている。
桜の花も寂しげに冷たい雨にうたれていて
あの過ぎ去った春の息吹と人々の笑顔が
遠い過去の様に思える。

桜の花は、寒い冬から我々の閉ざされた心を
一気に解き放ち、未来を夢見させるような
素晴らしい演出をしてくれるが、その期間は
余りにも短い。誰もが見上げその美しさに
酔いしれたのに、今では黒い川を静かに流れ
下って行ったり、土にまみれて無残な姿を
見せる。花は桜だけではない、これから夏にかけ
数々の花々が我々の目を楽しませてくれることは
解っている。だが、桜の花は何故か悲しい。
宴の後の寂しさの様に、あの美しいピンクの帯が
一気に冷たい雨風に打ちひしがれる。

これは我々日本人のエゴなのだろうか。
自然の摂理からすれば、桜の花が散って
次には太陽の恵みをたっぷり受けて更なる
成長を目指す緑の季節への一過程に過ぎないのに。
もし花が咲いても葉が育たなければ来年の春に
またこの感動を得られないのに。
自然は生きるために未来のために今ある姿を
簡単に変えていくのに、我々人間は、何故
次のステージに進めないのだろうか。
目先の欲望や生活に固執して次のステージに
進めない自分に苛立ちすら感じる。

若いころは何でもできるのは、何があっても
次のステージに移れる心の余裕があるから
だろうか。人生の後半を迎えるとあらゆる
シガラミがツタの様に絡まり、それに増して
心の柔軟性がどんどん無くなっていく。
経験も知識もたくさん身についているのに
たった一歩を踏み出す勇気が無い。
いや、これは勇気だと言ってる時点でもう
だめなのかもしれない。
新しいことに挑戦するということは、
桜の花がいとも容易く散っていく位の
自然なことなのかも知れない。

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