2021年5月25日、また気温が下がり、とにかく寒いです。今日もセーター、ブーツ、手袋着用で出勤です。さすがに手袋しているのは私1人ぐらいかもしれません。
現在、ラトビアのリガで行われているアイスホッケーのワールドカップ。ミンスクは会場から外され、リガだけになっているのですが、会場でベラルーシの現国旗の代わりに白赤白の旧国旗をラトビア大会運営側が、掲揚しました。ベラルーシ政府は大反発。法律でナチズムの旗に認定しようとしている旗なのに・・・24日ベラルーシ外務省はベラルーシ国内にいるラトビアの外交官全員に対して、48時間以内の出国命令を出しました。ラトビア大使は24時間以内出国命令です。そして期限の迫った今日、本当にラトビア外交官は出国して行きました。(留守番の人が1人残っているそうです。)
報復措置としてラトビア外務省も、ラトビア国内のベラルーシ大使ほか外交官全員に出国命令を出しました。
リトアニアのビリニュス市役所は白赤白の旗をベラルーシ国旗として、市役所前に他の国の旗と同様、掲揚しました。
ベラルーシ政府はカナダにあるベラルーシ大使館を9月に閉鎖するそうです。
5月23日に起きたライアンエアー機緊急着陸事件を受けて、ヨーロッパ各国は自国に駐在しているベラルーシ大使を呼び出し、説明を求めています。
ウクライナは自国の飛行機がベラルーシ領空内を飛行することを停止し、またキエフ・ミンスク間の直行便も今日から完全停止しました。
リトアニア政府もベラルーシ領空内での自国機の飛行を今日、25日から完全停止。リトアニア人がベラルーシ上空を飛ぶルートの飛行機に搭乗することも禁止しました。また外国機でもベラルーシ上空を飛行してリトアニアに入る便は全て着陸拒否すると発表しました。
スカンジナビア航空(SAS)、ラトビアが拠点のエアバルティック、ドイツのルフトハンザ航空、ポーランドのLOT、エアーフランス、フィンエアー、オランダのKLM、シンガポール・エアライン、カザフスタンのエアー・アスタナ、オーストリア航空、スペインのイベリア航空がベラルーシ上空通過を停止すると発表しました。ベラルーシ上空を飛行しないよう、迂回する方法を採る航空会社もあります。
イギリス、スウェーデン、オーストリアも自国の飛行機がベラルーシ領空内を飛行することを停止しました。その後EU諸国の飛行機は一切、ベラルーシ領空内を飛行することを停止すると正式に発表しました。明日26日から完全に一機も飛ばなくなるようです。
日本のANAも日本からフランクフルトに飛ぶ便がベラルーシ上空を通過するため、この便を一時停止することを決定しました。
そもそも、このライアンエアー機に爆発物が仕掛けられているから、緊急着陸せよとミンスク管制塔が指示を出したのですが、爆発物そのものの情報は誰から受け取ったのでしょう?
ベラルーシ政府の発表によると、パレスチナのイスラム組織ハマスの名前で爆破予告声明が記されていたそうです。文言はこんな内容です。
「われわれハマスの戦士は、イスラエルがガザ地区での戦闘を停止し、EUがこの戦闘におけるイスラエルへの支持を撤回することを要求する。われわれの要求に従わなければ、(ライアンエアーにしかけた)爆弾が5月23日にビリニュス上空で爆発するだろう。」
このベラルーシ政府の発表を受けて、すぐさまハマスが、自分たちが無関係であることを発表しました。
まあ、私のような国際政治情勢がよく分かっていない人間でも、アイルランドの飛行機がギリシアからリトアニアに飛んでいく旅客機に爆弾を仕掛けて、リトアニア上空で爆発させて、パレスチナのイスラム組織にとって、何か得することがあるのか???と変に思います。
身柄拘束されたプロタセヴィチ氏はミンスク市内の刑務所に収監されており、オンラインに動画を投稿。(誰が撮影しているの? 刑務所内ですよ。)そして、健康状態は良好で、昨年のミンスクでの大規模騒動を私が主導しましたと問われている罪を認めることを話しています、プロタセビッチ氏の支持者は無理やりそう言うように強要されたのだとベラルーシ政府を非難。
プロタセヴィチ氏の父親はこの動画を見て、「息子の鼻が折れている。顔に化粧品が塗られている。」と取材に応じて発言しました。つまり、拷問にあっていて、顔にあざができているのをパウダーかファンデーションかドーランか何かで塗ったくられ、隠されている、と父親は言いたいわけです。
一緒に拘束されたソフィア・サペガ氏ですが、今日やはり収容所内で撮影したと思われる動画が公開されました。サペガ氏自身も別のテレグラチャンネラーで、それが拘束の理由のようです。すでに2ヶ月拘留されることが決定しました。駐在ベラルーシのロシア大使館の担当者がすでにサペガ氏と面会したと発表しました。
一方、サペガ氏はロシア国籍だからか、今日、ロシアの大統領報道官は、「彼女はもうすぐ解放されるでしょう。」と楽観的な見通しであることを発表しました。恋人のほうはミンスクのオクレスチナ収容所に収容されています。またロシア政府は今回の事件について関与を否定しました。
EUはベラルーシの航空会社ベラビアに対してEU圏内の領空を飛行することを禁止しました。
同様にEU諸国の航空会社はベラルーシ領空を飛行しないように呼びかけています。ベラルーシは領空通過料を得られないので、経済制裁を受けたと言ってよいでしょう。
国連もアメリカ大統領も強くベラルーシ政府を非難。ようやく日本政府(官房長官)が非難しました。しかし経済制裁については慎重な姿勢です。拘束された日本人男性ももう9ヶ月も檻の中なんですが。
ドイツも経済制裁の対象範囲を拡大すると発表しました。
中国外務省は「報道を把握しているが事実関係がはっきりしていない。真実が明らかになるまで抑制さを保ち、事態のエスカレートを避けるべきだ」とぼやかした表現で、ベラルーシ政府への批判はしませんでした。