ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2021年5月30日。トラック輸送も停滞

2021-05-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月30日。

 23日にミンスク空港で身柄拘束されたプロタセヴィチ氏はKGB管轄の刑務所に移送されました。同時に拘束されたサペガ氏も同じ刑務所に収容されているそうです。

 

 ロシアのソチで会談中のベラルーシとロシアの大統領。海水浴を楽しんでいます。大統領の三男も同行していったことが判明。まだ高校の夏休みは始まっていませんが、授業は欠席したようですね。

 ロシアからベラルーシに5億ドルの融資をすることで両大統領は合意しました。昨年12月に両国が合意した総額10億ドルの融資の第2弾だそうです。また借金が増えます。

 

 アメリカ国務省の29日の発表によると、欧米などの21カ国は、各国政府が連携する「報道の自由連合」の声明を発表しました。

 ライアンエアー緊急着陸事件についてプロタセビッチ氏拘束を「報道の自由に対する全面攻撃」「前例がなく衝撃的」と厳しく批判。即時、無条件釈放をベラルーシ政府に求めました。

・・・という報道を見て、「報道の自由連合」というものが存在するのかと思いました。調べると報道の自由を重視する各国政府が、ジャーナリストの安全確保などを目的に、2019年7月に発足させた機関だそうです。(日本に政府はこの中に含まれているのでしょうか。)

 

 ベラルーシのニュースサイト「ホロドナ・ライフ」の編集長が「過激主義であるから」と拘束されました。今のベラルーシではほぼ毎日のように「過激である」とされたサイトやテレグラムチャンネラーが拘束されたり、家宅捜査を受けたりしています。

 

 今日、ベラルーシからEU圏に向かう国境地帯で貨物トラックが国境を越えることがなかなかできす、長蛇の列ができています。

 ラトビア、リトアニア、ポーランド国境地帯で、合計2700台のトラックが止まったまま、ベラルーシから出国できていません。商品の輸出入にこれから支障がでてきそうです。

 

 エストニアのタリンのラスナマエ地区で「ミンスク」というタイトルの映画の撮影が始まりました。エストニアとロシアの合作映画で、監督はロシア人、制作費はエストニアが(全額ではないですが)多く出しているそうです。テーマはベラルーシの反政府活動で、ドキュメンタリーではないので、創作のストーリーです。

 あらすじは、ミンスクに住む(たぶんベラルーシ人の)新婚夫婦が、おそらく2020年8月の大統領選挙の後すぐの頃、タバコが切れたので外へ買いに行ってからの30分間で、人生が全く変わってしまった・・・というものだそうです。

 まだこの映画は完成していないので、はっきりとわかりませんが、おそらくこの夫婦が反政府デモ集会に巻き込まれてしまうストーリーなのでしょう。

 実際に、偶然デモ行進をしていた道路の近くのオープンカフェでコーヒーを飲んでいたり、ピザを食べたりしていたら、身柄拘束された人がたくさんいました。完成したら見てみたいですが、ベラルーシに住んでいる私はたぶん見られないでしょう。

 


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