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電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ご主人が外で働いている間に……

2020年06月15日 06時01分28秒 | アホ猫やんちゃ猫
山形も梅雨入りして間もない6月14日、朝からサクランボの収穫に勤しみました。今回は、当方が人手不足で困っていたところ、応援を買って出てくれた某さん夫婦も加わって、賑やかに佐藤錦の収穫作業となりました。午後、雲行きが怪しくなり、気温もスーッと下がって雨が降り出し、やがて土砂降りに。野菜畑にはしばらくぶりの恵みの雨ですが、露地のサクランボにはどの程度実割れ被害が出るのか、ドキドキハラハラの雨です。



お昼にちょいと自室に寄ってみたところ、アホ猫(母)がなんだかいい気持ちでお昼寝です。

しめしめ、ご主人の留守中に、椅子の上でお昼寝をしましょ! なに、これ! 意地悪ね〜、アタシたちがお昼寝できないように、椅子の上に雑誌を並べていくなんて、サイテーだわ! フン! このくらい、なんでもないわよ。寝ちゃいましょ、そうしましょ!

うーん、『きょうの料理』ではダメだったか。もしかしたら、美味しそうなお料理の夢でもみてるのかな。よし、今度は化け猫退治の『八犬伝』でも置いといてやろうかな(^o^)/

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サクランボ収穫作業後に「カーテンコール」で「山響ライブ」配信を聴く

2020年06月14日 06時01分20秒 | -オーケストラ
週末の土曜日、サクランボ収穫作業が本格的に始まり、朝から果樹園で農作業に従事しました。急遽、収穫作業をお願いできることになった雇い人の人たちが大勢来られましたので、その対応に休憩時の茶菓や昼食の準備など、けっこう忙しく動き回る必要があります。夕方には集荷時刻に間に合うように出荷しなければいけませんし、帰った後にも作業スペースの掃除や翌日の準備を行うなど、なんだかんだで夕食を済ませて自室の PC-audio の前に座れたときには19時45分を少し回っておりました。

西濱事務局長と常任指揮者の阪哲朗さんとのお話では、山形市が実施することになったクラウドファンディングや「ふるさと納税」などの話題が興味深かった。また、お客さんを入れないで実施した演奏会の休憩時間には山形の見どころの紹介ビデオなどもあり、中にはよく知っている人が出てきたりして、たいへん興味深かったです。



演奏会の後半は、阪哲朗さんの指揮で、弦楽セクションによるチャイコフスキー「弦楽セレナード ハ長調 Op.48」から。しっとりと丁寧に演奏されるチャイコフスキー。曲もいいし、演奏も良かった〜。



それと、カメラワークが意外に早くシーンが切り替わるので、いつもの演奏会なら楽器配置と奏者の人数などを数えられるのですが、やっぱりカメラによる他人目線だと、なかなか数えられないことがわかりました(^o^;)>poripori
やっぱり自分の目で観て、自分の耳で聴くのが一番だと、あらためて確認。でも、今は大勢の聴衆を入れての演奏会は難しいからなあ。じれったいジレンマではありますが、今は演奏がライブで聴けるということの価値に重きを置くべきでしょう。その意味では、「カーテンコール」さんの取り組みに感謝です(*1)。

続いてティンパニが加わり、山響の創設者、名誉指揮者の村川千秋さんが登場です。曲は、「シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ JS 34b」。
素晴らしい! 良かった〜。管楽セクションの団員の人たちも客席に登場してみんなで拍手して創設名誉指揮者と演奏をたたえます。そして、団員全員でネットの向こうにいるであろう聴衆にお辞儀でご挨拶。いいなあ、このシーン。

いつもの山形テルサホールのステージには、白い花が飾られ、ちょいとオシャレな感じになっていましたし、互いに social distance を保って演奏される皆さんもコサージュを付けてとてもステキでした。今回は間に合わなかった金管&パーカッション、および木管セクションの演奏も、アーカイブされるのを楽しみにしつつ、こんどは次回の演奏会、21日(日)15時からの配信を心待ちにしたいと思います。曲目は、

  • 村川千秋編:山形県民謡「最上川舟歌」
  • ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番  三輪 郁(Pf)
  • ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調「田園」

の予定とのこと。それまでになんとかサクランボ収穫作業に一区切り付けて、こんどはマチネにも間に合うようにしたいものです。

今回は、なかなかお知らせが入りませんでしたが、次回もここでいいのかな?
今回のURLは、
https://curtaincall.media/yamakyo.html
でした。

(*1):厳密に言えば、このスクリーンショットも微妙なところかと思います。もし、問題ありということでしたら、即削除いたします。

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職場用デスクダイアリーの代わりにコクヨ「エッジタイトル」

2020年06月13日 06時01分50秒 | 手帳文具書斎
前に勤めていた職場では、業務記録用のデスクダイアリー代わりに、A5判の無罫ルーズリーフノートに自作の様式を印刷し、バインダーに綴じて使っていました。前後二年分を参照することができ、なかなか重宝しました。今回、育休代の助っ人として勤めることになった際に、業務記録用ダイアリーとしてあまり厚くなく手軽に使えるものをと考え、コクヨのダブルリングノート「エッジタイトル」を使うことにしました。



このノートは、頁の端に日付を入れる欄があり、B罫だと7行/日で頁あたり4日分の記録が可能です。その意味では、見開き2ページで1週間という運用もできますが、土日は休みで記入の必要がないと割り切り、平日の記録だけを連続して書き込むようにしました。ダブルリングノートですので、二つ折りにして立ったまま記録することもできます。これまで一日あたりおおむね4行〜5行で記録できており、当面はこのような運用で大丈夫そう。冒頭には今年のカレンダーを貼り付けておりますので、なかなか便利です。

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パイロットのカスタム・グランディが首軸からインクが滲んでくる

2020年06月12日 06時01分50秒 | 手帳文具書斎
手元で使っている万年筆の中では最古参のパイロット・カスタム・グランディ(M)のインクの減り方が早いと思っていたら、キャップをポストした後で尻軸の先が汚れ、ペンを持った右手にインクがついて青くなることに気づきました。よく見ると、首軸の先端部、ペン芯を固定する金属部付近から、どうやらインクが漏れているみたいです。



なるほど、

首軸の先からインクがにじむ → キャップの内部がインクで汚れる → キャップをポストした尻軸がインクで汚れる → 手が汚れる、しかもインクの減り方が早い

という流れなのでしょう。

これは、たぶんパイロット・カスタム・グランディの材質的な寿命なのかもしれません。なにしろ、ペン先の T778 という刻印は1978年7月に東京工場で製造されたことを意味する(*1)ように、42年前の製品を40年以上使い続けてきたことになりますから、仕方がないと感じます。PCなど、情報機器の寿命に比べたら月とスッポン、雲泥の差です。当時、8,000円くらいで購入した万年筆を40年間使い続けたら、1年あたり200円。いやはや、たいへんなものです。こうなると修理は難しいかも。感謝とともに、使い納めとするべきなのかもしれません。

後継となるメイン万年筆は、当然のごとくプラチナ#3776ブルゴーニュ(F) と TWSBI ダイヤモンド580ALラヴァー(M)となりましょうか。

(*1):万年筆のペン先の刻印について〜「電網郊外散歩道」2016年3月

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パスワードの安全性と覚えやすさを両立するには

2020年06月11日 06時02分41秒 | ブログ運営
ブログに限らず、パスワードはセキュリティの要です。システムが許す限り、できるだけ長い文字数で、数字や記号などを使ってパスワードを作れば、安全性は確保しやすいでしょうが、こんどはそれを覚えていられるか、という問題が生じます。以前、この件に関して、「複数パスワードを忘れないための秘策」という記事(*1)を書きましたが、今回は、パスワードを長くして安全性を高め、さらに覚えやすくするにはどうするか、というテーマです。

  • パスワードを長くしても、子音と母音の組み合わせでは、意味から連想されてしまう危険性がある。母音を取り除いて子音だけにして、辞書法による総当りを防ぐ。
  • 子音を除いてもなお充分な文字数を確保するには、元フレーズがある程度の長さを持つものであることが必要。
  • 数字と記号を組み合わせて、類推を防ぐ。

というような方法でしょうか。例えば、goo ブログの場合、ログインパスワードは 8文字〜32文字まで、となっているようですが、できるだけ32文字に近いほうが安全性は増すはず。例えば、

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
kokkyounonagaitonnneruwonukerutoyukigunideatta

kkkynngtnnnrwnkrtykgndtt(23文字)

これにノーベル文学賞を受賞した1968年の記憶があれば、68あたりを入れると、

kkkyn6ngtnnnrwnkrt8ykgndtt (25文字)

となります。手帳やメモに、「パスワード:雪国、ノーベル賞」とメモっておけば、ある程度は大丈夫でしょう。あるいは、大家族の記憶のある人なら、祖父母、父母、兄弟、子供の名前を年齢順につなげて母音を抜く、という方法もあるかもしれません。覚え方は、「家族、年齢順」などとすればどうだろう。

しかし、毎回これをタイプするのは面倒だなあ(^o^)/

(*1):複数パスワードを忘れないための秘策〜「電網郊外散歩道」2007年6月
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InternetExplorer6.xによる異常なアクセスの理由

2020年06月10日 06時01分21秒 | ブログ運営
この6月7日、当ブログは異常なアクセス数を示しました。ページビューがすごいのです。500以上のPVが何時間も続き、リアルタイム順位はなんと第1位です。おかしい。こんな第1位はいらない。過去のアクセス記録を見ると、どうも4日や5日あたりもおかしいです。



後日、アクセス解析データを見てみると、どうやらこれらのページビューは Internet Explorer 6.x によるものらしい。



Internet Explorer 6.x といえば、Windows XP 標準のブラウザだったのではなかろうか。あまり良い印象がないバージョンの IE だったけれど、こいつがなんだって異常アクセスをもたらしているのだろう?

Google で「ie6 異常なアクセス数」で検索してみると、どうやらリファラルスパム(*1)の可能性があるらしい。もう一つ、同じトップページを何万回もアクセスするということは、辞書にある単語を総当りでパスワード入力するプログラムを実行している可能性もあるかも。残念ながら、当方のログインパスワードは辞書総当り法ではたぶん解析できませんが。

しかし、こういう力技でしらみつぶしに当たっていけば、簡単なパスワードや防御の弱いサイトはやられてしまう可能性はあるだろうなあ。皆様、どうぞご注意ください。

(*1):アクセスが不自然に急増したら要注意!〜リファラルスパムについて

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急遽、サクランボ収穫のめどがたった

2020年06月09日 06時00分19秒 | 週末農業・定年農業
新型コロナウィルス禍による自粛の真っ只中の頃、毎年お願いしているサクランボ収穫の主力メンバーから、今年は行けそうにないと言われていました。そのため、今年は例年通りの収穫は無理かと諦めておりました。ところが、日曜日に電話をもらい、亡父の生前から20年以上、毎年お願いしている人たちが、「コロナも落ち着いてきているようだし、今年も行きたいね」と言っているがどうかということでした。それはもう、願ってもないことですので、ぜひお願いしたいと即答です。そんなわけで、急遽、例年どおりにサクランボを収穫できるめどがたちました。良かった〜!



土曜日に早生種の「紅さやか」を一人で収穫し、選果から出荷まで自分でやってみましたが、なんとも張り合いがないことおびただしい。やっぱりいつもの顔ぶれで賑やかにワイワイと収穫できるのが一番です。野外で風に吹かれて農作業をしていると、コロナの日々も忘れます。定年週末農業では、お届けした先での喜びの声が一番の励みです。わが家のサクランボを、初夏の味覚として心待ちにしておられる方々へ、確実に届けたいと願っています。



写真は、早生種の「紅さやか」。色が鮮やかですので、ジャムやフルーツソース、ケーキ用などの用途にむいています。主力品種の「佐藤錦」は、今月中下旬が最盛期となる予定。

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少しずつでも前へ

2020年06月08日 06時01分27秒 | Weblog
新型コロナウィルス禍のため、ずっと定期演奏会が中止となり、残念に思っていた山響こと山形交響楽団の演奏会が、無観客ライブ配信の形で計画されているとのことです。山響ホームページの案内(*1)によれば、6月13日(土)、19時から、クラシック専門生放送プラットフォーム「カーテンコール」にて配信予定とのこと。以下、同記事よりの引用です。

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《 #山響ライブ 第1弾》
日時:2020年6月13日(土) 19時開演予定
指揮:阪 哲朗・村川千秋
曲目:
〈金管&打楽器ステージ〉
・J.ウィリアムズ:オリンピック・ファンファーレ 
・ブルックナー:正しき者の唇は知恵を語る WAB 30 
・H.リンドバーガー編:悪魔のギャロップ
・H.リンドバーガー編:セルからモースへの結婚行進曲

〈木管ステージ〉
・R.シュトラウス:セレナード 変ホ長調 Op. 7

〈弦楽ステージ〉
・チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op. 48  
・シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ JS 34b 
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ふーむ、演奏者どうしの間隔を取るために、金管&パーカッション、木管、弦楽と、セクションごとにプログラムを組んでみたのでしょうか。逆に、通常の定期演奏会では珍しいスタイルです。指揮が阪さんと村川さんのお二人というのも興味深いです。このような形でも着実に演奏会が行われ、やがては新ホールなどで盛大に演奏会が行われる日を夢見て、土曜の夜は PC-audio の前に座って開演を待ちたいと思います。

ところで、前回のライブ配信(*2)では、初めての試みのため楽団のホームページから入ろうとした方が多かったようで、山響のサーバーがダウンするという事態が発生したそうです。定期会員以外にも実に多くの人が一気にアクセスしたためでしょう。ターゲット URL は分散してアナウンスする、という観点から言えば、当ブログでもお知らせしたのは意味があったとは思いますが、万年筆のインクの記事の後ろの方にちょこっと載せたのは、いささか手抜きだったなあと反省(^o^;)>
今回は、山響からアナウンスがあり次第、URL をお知らせする記事を掲載することにいたします。



さて、今週は本格的なサクランボ収穫作業の準備の週となります。一昨日の土曜日に早生種「紅さやか」を収穫してみましたが、ずっと雨が降らないせいか、全体に実が小粒です。選果・出荷してみましたが、例年よりも数日生育が遅れているような印象です。

(*1):速報!6/13無観客ライブ配信<第1弾>のお知らせ〜山響ホームページより
(*2):山形交響楽団第283回定期演奏会をライブ配信で聴く〜シューマンとチャイコフスキー

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最も生産性の高い朝の時間の過ごし方

2020年06月07日 04時22分39秒 | Weblog
一日のうちで最も生産性の高い時間と言えば、私の場合、これは明らかに朝です。実際、脳みそも眼も一晩ぐっすり寝たおかげで元気で正常、活発に働きます。今まで、とくに昨年一年間は、退職後の自由気ままな身分をいいことに、ブログ三昧、メールチェックなどに時間を使ってきましたが、一年ぶりにフルタイムの勤め人生活に戻り、しかもサクランボの多忙期となると、やっぱり朝の時間をもう少し有意義に使いたいと思うようになります。

具体的には、一日の、一週間の、一ヶ月のスケジュールをチェックし、資料を準備するとか、農作業を朝仕事で段取りしておき、土日にいっきにかたをつけるとか、「電網郊外散歩道選集」の電子書籍化の企画を前にすすめるとか、その他いろいろ。うーん、でもなあ。健康が何より大事、くたびれているときの朝寝は、至福の時間なんだよなあ(^o^)/

とかなんとか言いながら、今朝は早朝からサクランボの収穫前の防除と桃の防除とが重なります。今から作業開始、終了後にシャワーを浴びて昼寝をするのが楽しみです(^o^)/
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Tシャツはワークシャツ

2020年06月06日 06時00分53秒 | 週末農業・定年農業
夏場の農作業は、暑さの中で行われますので、汗がつきものです。上は着古したブルーカラーのワイシャツでも良いけれど、中に着る肌着は、普通の木綿の半袖シャツだといささか不都合です。汗でピッタリ肌にくっついてしまい、風通しがよくありません。

その点、肌によく馴染んだTシャツの存在がありがたい。若い頃に、流行のTシャツをカッコよく着こなしたいと思ってはみたものの、なにせ中身が中身なものですから、「ラフでワイルドでカッコよい」若者像とは縁遠く、洗いざらしのTシャツがたくさん残っています。週末農業・定年農業で、太陽の下でじゃんじゃん着替えられるTシャツが実に便利で涼しいものです。

たぶん、Tシャツのルーツは労働着か、あるいは軍用衣類だったのではなかろうか。丈夫で涼しく、洗っても傷みにくいTシャツは、もともとがワークシャツだったのでしょう。それがファッション性を獲得したのは、たぶんベトナム戦争あたりと関係があるのではなかろうか。

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ハーバート・パッシン『日本近代化と教育』を読む

2020年06月05日 06時01分59秒 | -ノンフィクション
1980年にサイマル出版会から刊行された単行本で、ハーバート・パッシン著(國弘正雄訳)『日本近代化と教育』を読みました。購入したのが1988年11月と書き込みがありますので、実に32年ぶりの読了ということになります。おそらくは、渡米時の体験から日本社会の特質を考えることとなり、その一助として本書を手にしたのだったろうと思いますが、今となっては忘却の彼方、しかしなぜか本書への関心は消えずに残り、古本屋に売り払うこともせず、このたびようやく読了した、という次第です。

本書の構成は次のとおりです。

I 近代化を目指して
 1章 教育の近代化
 2章 徳川期教育の特性
 3章 近代教育の基点
 4章 明治政府の教育理念
II 工業化と教育
 5章 日本社会の変化と教育
 6章 高等教育の特質
 7章 教育の中のイデオロギー

ここで、著者パッシン氏は、コロンビア大学の教授の地位にありましたが、もともとはカリフォルニア州モントレイにあった陸軍日本語学校の秀才で、戦争をきっかけに日本研究を専門とするようになったけれど、その研究スタイルは少々異色で、「インドやメキシコなど中後進社会を社会学者の目でつぶさに観察」した結果、「今日の日本をもたらした原動力」として見出したものが「日本近代化における教育の普及と充実」であったとのこと(訳者まえがき、p.5)。

このことは、今となってはすでに常識となっていることではありましょうが、原著『Society and Education in Japan』が書かれた1965年には、たぶんまだ常識となってはいなかったろうと思われます。

前半の、徳川期の教育と明治期の教育の特性がとくに興味深く、統計データをもとに描かれる社会の変化は、必ずしも一直線ではない。とくに明治政府の教育理念として森有礼の姿勢の捉え方はおもしろいものです。すなわち、

  • 科学技術の進歩のためには欧米風の懐疑もしくは批判精神も重要だが、明治の指導者たちが目指す絶対的立憲君主制には脅威となる。
  • 義務教育部門において道徳心と愛国心を徹底的に叩き込んでおけば、エリートを対象にした大学レベルの教育においては学問の自由や批判的合理主義を基調にしても大丈夫である。

というものです。なるほど、これが戦前のアカデミズムにおける一種の自由さと、義務教育レベルの苛烈な修身主義・国家主義との対比を説明するものかと腑に落ちました。

後半の、1950年代から1960年代前半の社会事情を基礎に書かれた内容は、私よりも少し上の世代のことを想定すればよくわかる内容で、意外性はあまりなく、むしろ現代社会と当時との隔たりを大きく感じます。こんなに遠く離れてしまったのだなと、思わずため息が出るほどです。背景にあるのは、やはり団塊の世代の人口急増の頃と、少子高齢化が進行する現代との違いでしょう。



購入直後の1988年頃に読めていれば立派なものでしたが、たぶんその頃は MS-DOS や config.sys などの知識を猛烈に探求していた頃で、有意義な読後感を持てたかどうかは疑問です。むしろ、32年も経過した後の今だから、客観的にゆったりとした見方で受け止めることができる、といったところでしょうか。

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ターコイズの替え芯と『Bun2』2020年6月号

2020年06月04日 06時01分03秒 | 手帳文具書斎
先日、職場からの帰りに行きつけの文具店に立ち寄り、注文してあったぺんてるのボールペン「エナージェル・インフリー」のターコイズ・ブルーの替え芯(0.7mm)、品番XLR7TL-S3を一箱、10本入りを購入してきました。660円。これで、いつインク切れが起こっても大丈夫(*1)です。ついでに、ステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』2020/6月号をもらってきました。



今月号の特集は、

「やっぱり手書きがイチバン!」

というもので、最新筆記具としてパイロットのキャップレスLSという万年筆や、ナカバヤシの浮世絵テーマのインク、三菱のユニボールワンやゼブラのサラサグランドなどのボールペン、ほか各種新製品を紹介するものです。

たしかに、ターコイズブルーの替え芯を自宅用と職場用と併せて10本も用意したように、手書きはなくなりません。愛用の万年筆、プラチナの#3776ブルゴーニュ(F)やツイスビー(TWSBI)のダイヤモンド580ALラヴァー等を使って、備忘録ノートや手帳や雑記帳に書き込むのは楽しいものです。パソコンの便利さ・楽しさとはまた別な味わいの楽しさがあります。

『Bun2』、あとは「在宅ワークを支援する」と称する持ち運び用品などが紹介されており、このあたりは新型コロナウィルス禍の渦中にある在宅ワーカーの関心にそったものとなっているようです。



そうですね〜。在宅ワークなら、デスク及びその周りの片付けから始めないといけない当方には、新たな「便利そうなモノ」の紹介は危険極まりない。乱雑さに拍車がかかります。在宅ワークといえば、部屋をすっきり片付けて仕事ができる態勢を取るだけではなく、膝の上に乗ろうとするアホ猫を撃退するアイデアも必要になりますね〜(^o^)/

(*1):ぺんてるのボールペン「エナージェル・インフリー」のターコイズが使える〜「電網郊外散歩道」2020年5月
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初夏のひととき、メンデルスゾーンの「歌の翼に」を聴く

2020年06月03日 06時01分34秒 | クラシック音楽
爽やかな風が吹き渡る初夏のひととき、メンデルスゾーンの「歌の翼に」を聴きました。当方、初夏と言えばメンデルスゾーンなので、ふだんはCDで「無言歌集」なんぞを取り出す(*1)のですが、今回はポピュラーな「歌の翼に」だけ、違う演奏で探そうということで、ネット上で探してみました。

まず、ペーター・シュライヤーのテノールで。
Mendelssohn: On Wings of Song (Auf Flügeln des Gesanges)


続いてバーバラ・ボニーのソプラノで。
歌の翼に


前川朋子のソプラノで。
"Auf Flügeln des Gesanges" 歌の翼にのせて

いい声ですね〜。

チェロとピアノで。
Nana - 歌の翼に 作品34-2(メンデルスゾーン)


ジュリウス・カッチェンのピアノで。
Mendelssohn-Liszt - Auf Flügeln des Gesanges (On Wings of Song), Op.34, No.2, Julius Katchen Piano


次もピアノで。CDと同じくペーテル・ナジの演奏のようです。
メンデルスゾーン: 歌の翼に[ナクソス・クラシック・キュレーション #ファンタジー]


これはMIDIかな。ピアノの音で。楽譜が表示されます。
『メンデルスゾーン:歌の翼に』(Mendelssohn, Flügeln des Gesanges)(ピアノ楽譜)


ちょいと変わった合唱で。二つの合唱団がジョイントしています。
Auf Flugeln des Gesanges / 翼ある歌


こういう小品を多彩な演奏で聴けるのですから、ありがたい時代になったものです。

(*1):メンデルスゾーン「無言歌集」を聞く〜「電網郊外散歩道」2005年9月

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サクランボの露地栽培と6月の降水量

2020年06月02日 06時01分26秒 | 週末農業・定年農業
6月に入り、サクランボの季節になりました。当地は「佐藤錦」という品種を主力とするサクランボ果樹園が多く、全国的な一大産地となっております。父の死去により否応なく農業後継者となったため、週末農業という形で長年二足のわらじをはいてきました。人件費のかかる雨よけテントを撤去し露地栽培としているため、6月の降水量が気になります。過去の気象データをもとに、過去5年分の日毎の平均降水量を調べると、グラフのようになりました。



これを見ると、6月上旬に一度雨が降るけれど、これはむしろ恵みの雨で、樹にとっても実の成長にとっても必要な雨です。中旬にしばらく雨が少ない時期が続き、下旬に本格的な梅雨に入ります。この、中旬から下旬が「佐藤錦」の収穫期にあたり、空を見上げてお天気の模様を考えながら作業日程を検討します。数ミリ程度の雨ならば、多少濡れるかな、という程度ですので問題はありませんが、数十ミリとなるとさすがに収穫作業はお休みとなります。

今年は基本的に勤め人の週末農業としてしかやれませんので、土日に雨が降らないことを祈るのみ。ドライに考えれば、別にこんな苦労をしなくてもサクランボをやめてしまえば楽になれるのですが、親戚友人知人に送ったサクランボが喜ばれる様子を聞くと、亡父の心境も理解でき、なんとか継続していきたいものと思います。


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今年のサクランボのでき具合は〜業務連絡を兼ねて

2020年06月01日 06時01分42秒 | 週末農業・定年農業
今日から6月です。例年ですとそろそろ早生種のサクランボ「紅さやか」の収穫と出荷が始まる時期なのですが、今年は5月の低温が響いたようで、例年よりも数日遅めの生育具合となっているようです。主力の「佐藤錦」はまだ写真のような状況で、予想では6月中下旬、20日過ぎ頃が最盛期になる見通しです。わが家の佐藤錦は、着果数は例年よりも若干少なめに感じますが、これは園地の一部の印象であり、実際に収穫してみないとなんとも言えません。


(昨年のサクランボのようす)

ところで、先月はじめに、いつもお願いしている雇い人の人たちから「新型コロナウィルス禍の影響もあり、今年は申し訳ないが行けない」と言われています。仕方がないので、今年は自力でできる分だけを収穫し、あとは諦めるしかないと腹をくくりました(*1)。私が助っ人に入っている勤務先には、最盛期に1〜2日は休ませてもらうと予告してあります。仕事に支障のないように調整はしますが、サクランボの大産地である当地ではよくあること。「そんなことで休むなんて!」と、都会の仕事中毒の人たち(^o^;)には驚かれるかもしれませんが、「ダメです」などと言おうものなら、最初から助っ人自体を断られることになってしまうのです(^o^)/

【業務連絡】
そんなわけで、今年は農協への出荷量も激減する見通しです。ブログを介した産直の試みも、新規の募集はお休みといたします。例年お届けしている方には、なんとか頑張ってお送りしたいと思いますので、@nifty のメールアドレスにあてて、送り先の郵便番号と住所、電話番号、送り主の郵便番号と住所、電話番号、数量(2kgか1kgか、箱数) をお知らせください。1kg:3,000円、2kg:5,000円、送料別、クロネコ便です。
なお、収穫・選果・箱詰め、発送作業ができる日が限られますので、日時のご希望に添えない場合がありますので、ご承知おきください。

(*1):実りの6月、収穫作業ピンチ、サクランボ農家の人手不足深刻〜「山形新聞オンライン」記事より

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