電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山形の秋は見慣れた風景にもハッと息を呑む

2020年11月03日 06時01分16秒 | 季節と行事
大学を卒業して就職した関東某県は、温暖な気候のためか、秋になっても木々が緑色を失わず、11月も押し詰まってから急に葉っぱが茶色に変わり、落葉してしまうのでした。そうか、関東の温暖な気候では紅葉しないんだ! 山形生まれには驚きの事実でした。

紅葉しない秋や積雪のない冬を何回か経験した後、故郷にUターンが叶うこととなり、同郷の妻とともに三月の東北道を北上すると、雪を抱いた東北の山々がハッとするほど美しい。わが故郷の自然はこれほど美しかったのかと、あらためて認識しました。



そして慌ただしく40年が過ぎた秋。普通に迎える紅葉の秋です。ごくありふれた東北の秋は、山頂付近から色づき始め、次第に麓へと下りてきます。晩秋、里山も色づき山頂部の新雪と麓の紅葉とが鮮やかなコントラストを見せるとき、若かった時代を過ごした、紅葉しないで突然に落葉が始まる秋を、逆に懐かしく思い出すのです。

都には まだ青葉して見しかども
  紅葉散り敷く 白河の関
      (千載集より、源頼政)



そういえば、学生時代から就職したばかりの頃、フォーレの音楽がなぜか心にしみました。YouTube より、フォーレの「ピアノ五重奏曲第2番」。

G. Faure / Piano Quintet No.2 in C minor, Op.115 (Live) Shusuke Kanda & Cise Quartet 2017



コメント    この記事についてブログを書く
« 干し柿用の柿を収穫する | トップ | 備忘録ノートは今年三冊目に... »

コメントを投稿

季節と行事」カテゴリの最新記事