電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

シューベルト「八重奏曲」をセル指揮クリーヴランド管の演奏で聴く

2024年01月05日 06時00分57秒 | -オーケストラ
元旦の寺の行事が終わると翌2日には他寺の住職が来宅、以後も来客があるかもしれないと留守にもできず、自宅にじっとしています。妻はときどき買い物に出かけますが、私はひたすら客待ちしながら主人兼主夫業に勤しむのみ。昔は「正月には掃除や水仕事、煮炊きなどはしないものだ」と言われたものでしたが、それは下男下女などを抱えていた地主の時代の慣習で、主婦を慰労するだけでなく奉公人を家に戻して休ませる意味もあったことでしょう。でも今どきは男性も包丁を持ち洗い物等をしなければ「協力的でない」という理由で離婚届を出されてしまうような時代です。また、これだけ食生活が多様で豊かになった時代に、冷たいおせち料理だけで朝昼晩を過ごすのは飽きてしまいます。いきおい、私が積極的に新しいメニューを開拓して、昼食だけでなく夕食も作るような意気込みで取り組むことが期待されて…いるのかな?

さて、私の好きな音楽、シューベルトの「八重奏曲」は、もともと少し規模が大きいけれども室内楽曲の範疇に入る曲(*1)です。ところが、作曲をよくし編曲が大好きで、スメタナの弦楽四重奏曲「我が生涯より」を管弦楽曲に編曲して演奏(*2)している指揮者ジョージ・セルが手兵のクリーヴランド管弦楽団を振った演奏が録音されているという情報をだいぶ前に入手しておりました。LPやCD等を探してはいましたが見つからず、ヒマにまかせてネットで探してみようと思い立ちました。

Schubert Octet Szell Cleveland

うん、これだね! ドンピシャで見つかりました。1965年のライブ録音のようです。

Schubert, Octet, D. 803; arr. Szell: Szell/Cleveland/live in 1965


もちろん、フルオーケストラではなく、4-4-4-3-2 の弦楽5部に Cl, Fg, Hrn が加わった、縮小編成になっています。ライブですので微小なキズはありますが、自然なテンポ、しなやかな弦楽、魅力的な管楽器の響きに、もしかしたらシューベルト自身がオーケストラ版を編曲していたらこうんなふうだったかもしれないと思ってしまいます。



能登半島沖地震の続報は、たいへんな状況のようです。東日本大震災の際は、津波被害を受けた太平洋沿岸部を目ざして、日本海側からもあばら骨のように通じた東西の道路を通って救援が入りましたし、空路も例えば山形空港から24時間体制で救援ヘリが飛んだように、隣県からの支援ができました。今回は半島部ということと地形的な要素に加えて津波被害もあり、陸路も空路も海路も困難が大きいようです。義侠心から救援に入ろうとした自家用車の列がかえって渋滞を引き起こし、救援車両の走行を妨げている面もあるとのこと。今はまだその時期じゃない。羽田空港の事故も、おそらくは1分1秒を争う緊急重要任務と認識した海上保安庁機と、通常の安全運行を最優先とする管制側との認識のズレが背景にあったための悲劇なのではないかと想像しています。揚陸艇で陸揚げした重機が動き出せば、また少しは状況が変わってくるかと思いますが、今はただ祈るばかりです。

(*1): シューベルトの八重奏曲〜「電網郊外散歩道」2010年4月
(*2): スメタナ「我が生涯」(ジョージ・セル編曲による管弦楽阪)〜「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より、あるいは YouTube でも Smetana:String Quartet No.1 by Szell, Cleveland orch.


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