電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

映画「決算! 忠臣蔵」を観る

2019年12月04日 06時03分22秒 | 映画TVドラマ
月末の土曜の午後、買物がてら妻と一緒に映画を観て来ました。話題の『決算!忠臣蔵』です。もう師走、タイムリーな時節柄、しかし内容は仇討とは程遠いものです。女好きでお調子者で「でくのぼう」と名高い大石内蔵助、幼なじみの勘定方・矢頭長助の奮闘で赤穂城を明け渡し、主戦論者たちを抑えながら主君の一周忌を済ませますが、事態は「そんな馬鹿な!」の方向に転がり、ついに仇討ちを決意します。ですが、その頃には資金は底が見えてきていました。赤穂浪士の生活費、討ち入りの武具の費用など、一回限りのチャンスを活かさなければなりません。大高源吾のもたらした吉良の在宅日の情報は、予算内で決行できる、重要なものでした。



忠臣蔵といえば「情の世界」になるのが定番で、そこに予算や経理をもってきたところが新鮮です。むしろ、主知主義的すぎるほどにクールな視点を貫きます。根っからの経理マンから見ると、「忠臣蔵」はこんなふうに見えるのかも。ゲラゲラ笑うような場面はあまりなかったみたいで、むしろ呆れてしまう場面が多かったように思います。何時の時代も、威勢のいい主戦論者たちは、予算や経理なんぞを考えていないものなのかもしれません。

コメント (2)