先のプレゼンの関係で、山崎武也著『一流の仕事術』(PHP文庫)というビジネス書を読みました。「仕事を極めるための100の法則」という副題のついた、コンパクトな本です。残念ながら、著者の仕事については存じ上げませんので、ビジネス・コンサルタントとしてどのような仕事をされてきたのかは不明ですが、帯には「ミスがなく、効率的で信頼される仕事をするには、"基本を身につけることがすべて"と言っても過言ではない。基本が徹底的に身につけば、それを応用するだけで仕事を極めることはできるのだ」とあります。では、仕事の基本として、著者はどんなことを挙げているのかに興味を持ちました。いわば、100の法則の「中身」です。
2003年の2月に刊行された文庫本ですが、もともとは1998年の6月に単行本として発行されているようです。たとえば第9章「自分を助けてくれるビジネスツール」の「8.パソコンとつきあう」では、パソコンを使いこなそうと思っているから難しいと拒否反応を起こすのであり、必要な部分だけを使ってコンピュータの「主人」になるという意識が重要だと書いていて、なんとなく一時代前のオジサン上司を見るようです。
そしてその利用法は、電子メール、スケジュール管理、クライアント別に使った時間の記録、住所や電話のリスト、ワープロといった具合です。なるほど、交流の範囲を広げ、これはと思った人との関係を保ち、適合する相手を紹介するなど、業務に費やした時間の記録に基づいて収入を得るという、コンサルタント業とはこのような仕事なのだな、とあらためて思いました。そうであればこそ、ちょっと気の利く営業系ビジネスマンを指南する本書のような内容が出来上がってくるのでしょう。少なくとも、表計算を駆使する理工系エンジニア等の仕事術とはかなり落差があるように思います。
もちろん、共通な面も少なくなく、「机は物置ではない」などは、実に耳が痛い(^o^;)>poripori
少々時代を感じさせる内容も多く含まれていますが、今風の「仕事術」の本ならいくらでもあるわけで、本書は中堅以上の年代の人には「そういえば自分の時もそうだったなぁ」と懐かしく感じることがあることでしょう。いささか古風になってしまってはいるけれど、よく選んで吟味すれば、現在も有益な心がけがかなり含まれていると思います。
ただ、タイトルはいかにも通俗です。ブックカバーなしでは、とても人前で読める題名ではありません(^o^)/
第1章 仕事って何だ なぜ働いているのか/つまらない仕事はない、等
第2章 「明窓浄机」が仕事の基本 机の上を清潔に/机と椅子の高さ、等
第3章 挨拶を侮るなかれ 朝晩の挨拶は一人ひとりに/会釈をする、等
第4章 「報告・連絡・相談」は信頼の基 秘密にすると漏れる/休むときは自分自身で連絡、等
第5章 「時間がない」は「知恵がない」 思い悩む前に着手する/締め切りまで待たない、等
第6章 情報とのつきあい方 情報源を限定する/情報は出し惜しみしない、等
第7章 創造力の磨き方 創造力の必要性/周囲を入念に観察する、等
第8章 スランプだと思ったら スランプとは/毎日の習慣を変えてみる、等
第9章 自分を助けてくれるビジネスツール 手帳/筆記用具/鞄は軽く、等
第10章 「この人なら」と思われる「超・一流の仕事」 無邪気に働く/時間に遅れない、等
2003年の2月に刊行された文庫本ですが、もともとは1998年の6月に単行本として発行されているようです。たとえば第9章「自分を助けてくれるビジネスツール」の「8.パソコンとつきあう」では、パソコンを使いこなそうと思っているから難しいと拒否反応を起こすのであり、必要な部分だけを使ってコンピュータの「主人」になるという意識が重要だと書いていて、なんとなく一時代前のオジサン上司を見るようです。
そしてその利用法は、電子メール、スケジュール管理、クライアント別に使った時間の記録、住所や電話のリスト、ワープロといった具合です。なるほど、交流の範囲を広げ、これはと思った人との関係を保ち、適合する相手を紹介するなど、業務に費やした時間の記録に基づいて収入を得るという、コンサルタント業とはこのような仕事なのだな、とあらためて思いました。そうであればこそ、ちょっと気の利く営業系ビジネスマンを指南する本書のような内容が出来上がってくるのでしょう。少なくとも、表計算を駆使する理工系エンジニア等の仕事術とはかなり落差があるように思います。
もちろん、共通な面も少なくなく、「机は物置ではない」などは、実に耳が痛い(^o^;)>poripori
少々時代を感じさせる内容も多く含まれていますが、今風の「仕事術」の本ならいくらでもあるわけで、本書は中堅以上の年代の人には「そういえば自分の時もそうだったなぁ」と懐かしく感じることがあることでしょう。いささか古風になってしまってはいるけれど、よく選んで吟味すれば、現在も有益な心がけがかなり含まれていると思います。
ただ、タイトルはいかにも通俗です。ブックカバーなしでは、とても人前で読める題名ではありません(^o^)/